【絵本の棚より】「夏の絵本」「夏休みの本」のフェア開催中です
太陽が眩しい夏の日々。皆様いかがお過ごしでしょうか?
本日から3連休。子どもたちはもうすぐ夏休み。たくさん遊んでたくさんお出かけして、夏はワクワクすることが多い季節ですね。楽しいことに気持ちが向いてテンションがあがり、心もなんとなく晴れやかな今日この頃です。
夏と言えばみなさんは何を想像しますか?「海」「ふね」「すいか」「冒険」「おばけ」「昆虫」、そして「夏休みの宿題」・・・などなど。当店の児童書コーナーも夏仕様に大変身。親子で夏を楽しむ絵本を集めています。カラッと明るく楽しい爽やかな物語が多い夏の絵本。以下、ほんの一部ですがご紹介させていただきます。
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『なつのいちにち』
(はたこうしろう 作・絵/偕成社)
『トマトさん』
(田中清代 作・絵/福音館書店)
夏の野菜といえばトマト。図体の大きい真っ赤に熟れた「トマトさん」 のお話です。ある暑い夏の日。トマトさんは川に泳ぎに行きたくなります。ミニ トマト達がぽっちゃんぽっちゃん気持ち良さそうに飛び込んでいく 音が聞こえるのです。しかし、体の重いトマトさんは動けません。 じりじりと地面から伝わる暑さが身に応えます。すると、 畑の虫達があちらこちらから出てきてトマトさんの為に……。水の中に入った時のトマトさんがとても気持良さそうで、 こちらまで水にじゃっぽーんと飛び込みたくなる爽快な絵本。表紙 の憂いをおびたトマトさんのインパク大の顔からもお察しの通り、 ページをめくる度に表情豊かなトマトさんにくぎ付けになること間 違いなしです。暑い夏にみんなで楽しめる絵本です。
『ジャック船長とちびっこかいぞく』
(ピーター・ベントリー 作/ヘレン・オクセンバリー 絵/山下明生 訳/BL出版)
6月に発売されたばかり絵本です。この絵本、 男の子はきっと大好きだと思います。ジャックとザックとカスパーは、ゆうかんなちびっこかいぞく。 すなでつくったかいぞく船にシャツのセイルと、 よだれかけのはたをかかげて、さあしゅっぱつ! 元気いっぱいの男の子たちが、想像の海にのりだします。 とどまることを知らないごっこ遊びの想像の世界。パパ& ママ海賊につかまってしまうというラストもくすっと笑えて、 子どもはきっと夢中に、大人は優しい笑顔になる1冊です。オクセ ンバリーの美しくあたたかみのある絵も親しみがわきます。
『めっきらもっきらどおんどん』
(長谷川摂子 作/降矢なな 絵/福音館書店)
『おばけなんてないさ』
(せなけいこ 作/中川 千代子 絵/ポプラ社)
夏といえばおばけ。おばけといえばせなけいこさん。 みんな大好きな『おばけなんてないさ』 の歌が絵本になった1冊です。文がほぼ「おばけなんてないさ」の歌詞になっており、 おなじみのせなさんのユーモア溢れる切り絵のおばけたちが、 生き生きと歌って踊ります。小さい子も大きい子も、 子どもたちみんなが喜ぶ、みんなで大合唱して楽しめる絵本です。
『ベンジーのふねのたび』
(マーガレット・ブロイ・グレアム 作・絵/わたなべしげお 訳/福音館書店)
『どろんこハリー』の作者による、愛らしい犬のベンジーの冒険のおはなしです。ベンジーは耳が長くてしっぽの短い、茶色の犬です。毎年夏の家族旅行を楽しみにしていましたが、今年の夏の船旅には連れていってもらえません。動物は船に乗れないのです。みんながでかけたあと、しょぼくれていたベンジーでしたが、港でうちの人たちが乗ったのとそっくりの船を見かけて、急いで乗り込みます。けれども、それは家族とは別の船。思わぬことからベンジーの船の旅がはじまります。ベンジーと一緒に「ドキドキ」「ワクワク」最後は「ほっ」と、自分も冒険をしている気分になれる1冊です。読んだ後はきっと冒険の旅にでたくなるはず。
『はじめてのキャンプ』
(林明子 作・絵/福音館書店)
大きな子どもたちにまじって、はじめてキャンプの一晩をすごす小さな女の子の物語。なほちゃんは、大きい子たちにまざって、ひとりでキャンプに行きたいといいました。みんなは口ぐちに「小さい子にはできないよ!」といいます。なほちゃんは大きい子たちに負けまいと、重い荷物もひとりで背負い、まきを集め、懸命にがんばります。おいしいごはんを食べて、一日が楽しく過ぎていきます。夜、テントでこわいお話をききますが、なほちゃんはひとりでおしっこに行くことができました。「ちゃんと キャンプできたよ!」。気持ちのたかぶりや不安、そして勇気などが、ユーモラスに、表情豊かに描かれています。絵本から幼年童話への入り口にもピッタリ。林明子さんの描くシンプルながらも印象的な色づかい、夜の表現等にも注目です。夏になると必ず読みたくなる、個人的にも大好きな1冊です。
『なみ』
(スージー・リー 作・絵/講談社)
小さな女の子と波との追いかけっこを、青・白・黒の絵だけで描いた文字のない絵本です。寄せてははかえす波と夢中で遊ぶ女の子の様子が、実に生き生きと描かれており、文字がなくても物語が手に取るように伝わってきます。波の音が聞こえてきそうなほどの臨場感。まさに絵を読む絵本。何度も繰り返し読みたくなる、五感で夏を感じられる爽やかな1冊です。
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いかがでしたでしょうか?
お子さんとゆっくりじっくりたくさんの夏絵本を楽しんでいただければと思います。
そしてもうひとつ。夏休みの宿題で忘れちゃ行けないのが「読書感想文」。恒例の「課題図書」も多数入荷しています。毎年、人気の作品は早々に売り切れてしまう課題図書。既に品薄の本も出てきました。品切れになると後から入手するのは難しくなりますので、お早めにご検討いただくことをお勧めします!「おはなしを絵にするコンクール」の本もご用意していますので、こちらもどうぞ。
見ているだけでワクワクしてくる夏の絵本、夏休みの絵本。絵本を置くテーブルが足りなくなるくらい盛り沢山な内容です。ぜひお手にとってゆっくりご覧いただき、お気に入りの1冊をみつけてください。
お待ちしております!!
(津村)