2016年6月 月間売上ランキング

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1    天才(石原慎太郎/ダイヤモンド社)

2  京都の凸凹を歩く(梅林秀行/青幻舎)

3  特捜本部(堂場瞬一/中公文庫)

4  パンダ銭湯(tuperatupera/絵本館)

5  希望荘(宮部みゆき/小学館)

6  鎌倉時代のサバイバル(イセケヌ/朝日新聞出版)

7  翻訳できない世界のことば(エラ・フラ/創元社)

8  熊楠の星の時間(中沢新一/講談社)

9  映画を撮りながら考えたこと(是枝裕和/ミシマ社)

10 もう親を捨てるしかない(島田裕巳/幻冬舎新書)

 

(集計期間 2016/6/1-6/30)

 

 当店6月の売上ランキングは、以上のような結果となりました。今月はバラエティに富んだなかなか興味深い結果となりました。

 

 1位は『天才』。

石原慎太郎さんが「田中角栄」の人生を一人称で書いた「田中角栄」の魅力溢れる1冊。なんと1月下旬に発売されてから、当店では毎月ランクインしているロングセラー作品となりました。参議院選挙が近かったこともこの結果に繋がった一因かもしれません。

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 文芸からは3位に堂島晙一さんの『特捜本部』、5位に宮部みゆきさんの『希望荘』がランクイン。夏にむけてミステリーやサスペンスを手に取るお客様が増えてきているようです。

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 4位は『パンダ銭湯』。

 「実はパンダ専用の銭湯があった!?あなたの知らないまさかのパンダの世界がここに!」・・・tuperatuperaさんの大人気の絵本『パンダ銭湯』がなぜかこの時期に突然ランクイン。暑くなってきたからでしょうか?「トットテレビ」のパンダの影響でしょうか?理由はわかりませんが、みなさんぜひご覧ください。衝撃的です。パンダが脱ぎます。服を。サングラスを。大人も子どももププっとハマる、暑い夏にぴったりの絵本です。

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 7位は『翻訳できない世界のことば』。

 外国語のなかには、他の言語に訳すときに一言では言い表せないような各国固有の言葉が存在します。この「翻訳できない言葉」を世界中から集め、著者の感性豊かな解説と瀟洒なイラストを添えた世界一ユニークな単語集です。たとえば日本語であれば「ボケっと」「積ん読」「木漏れ日」「わびさび」などが掲載されています。日本人にとっては当たり前の言葉ですが、著者のみずみずしい感性によって、それらの言葉の内包する意味の広がりやドラマ性に焦点が当てられています。言葉の背景にある文化や歴史、そしてコミュニケーションの機微を楽しみながら探究できる1冊です。

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 8位は『熊楠の星の時間』。

今年、南方熊楠賞を受賞した中沢新一さんによる新熊楠論。「星の時間」とは小説家ツヴァイクが名付けた「思考が真の天才の火花を散らし、人生が星の輝きに包まれる」時間のこと。那智の森に籠もり、生きているでも死んでいるでもない粘菌(きのこ)の研究から世界をみつめた熊楠。内容は難解なところもありますが、講演録ということもあり、手に取りやすい講談社選書メチエのシリーズからの1冊です。

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 9位は『映画を撮りながら考えたこと』。

映画監督、ドキュメンタリー演出家の是枝裕和さんが自ら全作品を振り返った決定版。構想8年というだけあって、400ページ超、ハードカバーの本なのですが、意外と持った感じが重たくないのが不思議です。まっすぐ突き進む是枝監督の魅力と、フィクションとノンフィクションの間のような作品の秘密がギュギュッと詰まっています。
ミシマ社のウェブでインタビューも公開中です( ↓ )。

http://www.mishimaga.com/special01/112.html

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 以上、6月のランキングでした。梅雨も空け本格的な夏の暑さがやってくる7月。子どもたちはお待ちかねの夏休みに突入です。暑い夏、どんな作品がランクインしているのでしょうか?次回のランキングもどうぞお楽しみに!!

 

(濱田/津村)

2016年2月 月間ランキング

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1     おやすみ、ロジャー(カール・ヨハン・フォルセン・エリーン/飛鳥新社)

2  七つの会議(池井戸潤/集英社文庫)   

3  天才(石原慎太郎/幻冬舎)

4  君の膵臓をたべたい(住野よる/双葉社)   

5  姉と弟(佐伯泰英/文春文庫)

6  つまをめとらば(青山文平/文藝春秋)

7  嫌われる勇気(岸見一郎/ダイヤモンド社)

8  フランス人は10着しか服を持たない2(ジェニファー・L.スコット/大和書房)

9  また、同じ夢を見ていた(住野よる/双葉社)

10 つくおき(nozomi/光文社)

 

(集計期間 2016/2/1-2/29)

  

 

当店2月のランキングは以上の結果となりました。

 

 1位は『おやすみ、ロジャー』。お母さんのための寝かしつけお助けアイテム本。読み聞かせることでお子さんを眠りに誘う効果があるそうです。なかなか寝ない子どもの寝かしつけは本当に大変ですよね・・・。テレビで紹介された影響もありますが、世の中はこんなに寝かしつけに苦労しているのか!としみじみ感じました。個人的にはお子さんと一緒に楽しめる絵本をそばにおいてほしいなあと思いますが、お疲れの時やストレスでいっぱいの時にはお母さんとお子さんのためのいいアイテムになりそうですね。

 

 文芸からは、2位に『七つの会議』、4位に『君の膵臓をたべたい』、5位に『姉と弟』、6位に『つまをめとらば』、9位に『また、同じ夢を見ていた』と5作品がランクイン。ランキングの半分を文芸が占める結果となりました。池井戸潤さんや佐伯泰英さんなど当店ではおなじみの顔ぶれの中、6位には直木賞を受賞した青山文平さんの『つまをめとらば』がランクイン。そして注目は4位と9位の住野よるさん。2月に発売された『また、同じ夢を見ていた』と、昨年6月に発売された『君の膵臓をたべたい』の2作品がランクインとなりました。本屋大賞にもノミネートされている『君の膵臓をたべたい』。これだけ泣けると言われている中、「絶対泣くもんか」と気合いを入れて読み始めた当店スタッフも、まんまと泣かされたそうです。まだの方はぜひ。読み終わった最後にタイトルの意味がわかります。

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 3位は『天才』。

 反田中だった石原慎太郎さんが、『天才』というタイトルで田中角栄の人生を一人称で書いた話題作が3位に。幼少期から政界入り、角福戦争やロッキード事件の内幕、家族との軋轢までが、すべて田中角栄目線で描かれています。こんな人が今の時代に現れてくれたらと思わずにはいられない、田中角栄の魅力が溢れる1冊です。石原慎太郎さんの歯に絹着せぬ物言いがまた効果的です。

 

 7位は『嫌われる勇気』。

 NHK「100分de名著」の特集を受けてベストセラーのこちらがこの時期に再びランクインとなりました。2月には続編の『幸せになる勇気』も発売されています。心理学の三大巨頭」のひとり、アルフレッド・アドラーの思想を、青年と哲人の対話という物語形式でまとめた1冊です。「どうすれば人は幸せに生きることができるか」という哲学的な問いに、シンプルにそして具体的に答えます。メモらずには読めない、これからの人生に大きな影響を与えるかもしれない1冊です。

 

 8位は『フランス人は10着しか服を持たない2』。

 ご存知のベストセラー『フランス人は10着しか服を持たない』の続編です。前回のパリで学んだミニマムな暮らしを、カリフォルニアの自分の家で実践した著者が、毎日を特別な日のように過ごす方法を教えてくれます。今回も自分の暮らしを見直し、シンプルに生きるヒントをくれる内容となっています。

 

 10位は『つくおき』。

 いまや定番となった作り置き。こちらはSEという忙しい職につきながらほぼ毎日の自炊とお弁当生活をこなす著者nozomiさんのブログから生まれた1冊。特別な道具は全く使わず、ふたくちコンロ、大小のなべとフライパン、レンジとオーブンだけで、週末に1週間分のおかずをまとめて作り置きできるレシピが、150分で14品というから驚き!さらに買い物、料理の流れ、平行調理のコツまで満載です。写真がたっぷりでとても見やすいのも特徴です。忙しい人のつよーい味方となるレシピです。

 

 

 以上、2月のランキングでした。あたらしい出会いや別れなど、何かと変化のある季節、春。3月はいったいどんな作品がランクインしているのでしょうか。来月のランキングもどうぞお楽しみに!

 

 

(津村)

2016年1月 月間ランキング

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1  旅立ノ朝(佐伯泰英/双葉文庫

2  竹屋ノ渡(佐伯泰英/双葉文庫)   

3  望郷(湊かなえ/文春文庫)

4  身近な人が亡くなった後の手続のすべて(児玉明日美 他/自由国民社)   

5  超一流の雑談力(安田正/文響社)

6  アーブル美術館「大贋作展」(アーブル美/ユナイテ)

7  もうぬげない(ヨシタケシンスケ/ブロンズ新社)

8  わたしを離さないで(カズオ・イシグロ/早川epi文庫)

9  父親が子どもとがっつり遊べる時期はそう何年もない(布施太朗/三輪舎)

10 ひと月9000円の快適食生活(魚柄仁之助/明日新社)

 

(集計期間 2016/1/1-1/31)

  

 

当店1月のランキングは以上の結果となりました。

 

 2016年最初のランキングです。文芸からは、佐伯泰英さんの新作『旅立ノ朝』『竹屋ノ渡』の2点が1、2位に、新しく文庫化された湊かなえさんの『望郷』が3位に、現在ドラマ放送中のカズオ・イシグロさんの『わたしを離さないで』が8位にランクインとなりました。

 

 4位は『身近な人が亡くなった後の手続のすべて』。

ロングセラーのこちら。いずれ直面するであろう、身近な人が亡くなった時にやらなければならない様々な手続きについてがわかりやすく解説された、参考書のような1冊です。誰もが少なからず「考えたくはないけれど知っておかないとまずいな・・・」と思っているのではないでしょうか備えあれば憂いなし。いざという時に困らないためにも、あらかじめ大人の知識として頭の片隅に入れておいて損はないはず。自分の生き方やエンディングを考えるきっかけとしてもいいかもしれません。

 

 5位は『超一流の雑談力』。

2015年5月に発売されてから常に買われ続けている本のひとつ。雑談力を高める方法を具体的&実践的に解説しており、『声はドレミファソラシドの ファ か ソ』など、すぐに日常で試すことができるテクニックが多数紹介されています。ビジネスだけでなく、日常のコミュニケーションでも実際使ってみたくなるテクニックばかりです。春は出会いの季節。今のうちに読んでおけば、これからの新生活に多いに役立つのでは?

 

 6位は『アーブル美術館「大贋作」』。

親子3人の贋作ユニット「アーブル美術館」さんの初の画集です。年末〜1月末には当店でパネル展を開催し、多くの方にご覧いただきました。そして何とアーブル美術館さんご本人も突然のご来店!スタッフもびっくりのとても嬉しい訪問でした。思わず笑ってしまうなんちゃって名画が多数収録されている、いろんな意味で見応えのある画集です。パネル展を見逃したという方も、ぜひご覧になってみてくださいね。

 

 9位は『父親が子どもとがっつり遊べる時期はそう何年もない』。

タイトルだけで思わず「その通りっ」と、かなりの説得力のあるこちら。「父親として子どもとがっつり遊べるのはたった5、6年」、「この時期は父としての青春期」など、もう、ほんとに、その通りです。ギクっとしたそこのお父さん。かけがえのないこの時期、お子さんとの時間をもっと楽しもうではありませんか!子どもの成長はあっという間。お父さんにもお母さんにもオススメの1冊です。

 

 10位は『ひと月9000円の快適食生活』。

17万部突破のベストセラーが文庫になりました。魚柄さんが20年間に渡り追求してきた食についてのノウハウと哲学がつまった1冊。安くて、おいしくて、簡単で、健康的な食生活の知恵を、魚柄さん独特のおもしろさでしっかり伝授してくれます。食べることや料理がもっと身近に、もっとおもしろくなりそうです。

 

 以上、1月のランキングはいかがでしたでしょうか?芥川賞や直木賞の発表、節分やバレンタインデー、猫の日などなど、気になるイベントが多い2月。いったいどんな作品がランクインしているのでしょうか。2月のランキングもどうぞお楽しみに!

 

 

(津村)