【絵本の棚より】季節の絵本たくさん!

5月も中旬。ぽかぽか陽気を超えて、汗ばむ日も増えてきました。春の温かさもピークですね。

児童書売場も春全開です。これが過ぎれば梅雨ですが、その前のぽかぽか陽気の「今」こそ楽しみたい絵本を集めました。

 

こちらは春の絵本。お花や植物、ちょうちょや昼寝の絵本が並びます。華やかで温かくてどこかのんきな雰囲気が漂います。

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こちらは、お出かけや散歩の絵本。ピクニックや遠足、お弁当の絵本も並びます。そして家出も!なんだかワクワク。

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こちらは外遊びの絵本。どろ遊びや水遊び、ボール遊びなど。絵本を読んだ後は、外に飛び出しておもいっきり遊びたい!

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 以下、少しですがコメントとともにご紹介します。

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『モーモーまきばのおきゃくさま』マリー・ホール・エッツ 作・絵(偕成社)

春の牧場。牛は友だちをパーティーに招いて草をごちそうします。が、中には草のきらいな動物も。その動物たちは途中で帰ってしまいますが、馬や山羊、羊とは一緒に大好きな草を味わうことができ楽しく過ごすことができました...。気の合わない人もいる、自分とは違う人もいる。それぞれが違っていいし、わかってくれる人もいる。そんなことをありのままに伝えてくれる絵本です。ピンクの絵が春らしく、明るい陽気や友だちの温かさを感じられます。

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『きょうはみんなでクマがりだ』マイケル・ローゼン 再話/ヘレン・オクセンバリー 絵(評論社)

今日は朝からいい天気。家族そろってクマがりに出かけます。みんなで「ちっともこわくない」と言いながら、草原をぬけ、川をわたり、沼地をとおって、みんなでドンドンすすみます。そしてとうとうクマに遭遇。そのときみんなは...!あそび歌をもとにした、ストーリーも音も楽しいリズミカルな絵本です。冒険へ向かう勇ましい気持ちと怖い気持ち。くすっと笑いながらどちらの気持ちにも共感しつつ、最後は大きな安心に包まれます。

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『木はいいなあ』ジャニス・メイ・ユードリイ作/マーク・シーモント絵(偕成社)

「木はいいなあ」。木がたくさんはえると森になり、森はいつもいきいきしている。木に登って遠くを見ることもできるし、ブランコをつけて遊ぶこともできる。木は木陰を作ってくれるし、それから、それから...。子どもの目で見た木のある生活。木がある生活がどんなにいいかが、おおらかに描かれています。改めて木の魅力、自然の魅力に気づかせてくれる絵本です。自然への想いを強くしてくれます。

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『ちいさいおうち』バージニア・リー・バートン 作・絵(岩波書店)

静かな田舎にちいさいおうちがたっていました。自然がいっぱいだったちいさいおうちの周りには、やがて道路ができ,たかい建物がたち,にぎやかな町になります。それでもちいさいおうちはそこにありました。ボロボロになりながら...。全ページを通じて、ずっとちいさいおうちを中心にした構図で描かれており、ちいさいおうちの周りが変わっていく様子が印象づけられています。本当に大切なものは何なのか、そんなことを考えさせられます。子どもも大人もぜひ読むべき絵本です。

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『はじめてのキャンプ』林明子 作・絵(福音館書店)

大きい子たちにまざってキャンプに行きたいというなほちゃん。でもみんなは口ぐちに「小さい子にはできないよ! 」といいます。なほちゃんは大きい子たちに負けまいと、重い荷物もひとりで背負い、まきを集め、懸命にがんばります。夜、テントでこわいお話をききますが、なほちゃんはひとりでおしっこに行くこともできました...!背伸びしたい気持ち、自分でやりたい気持ち、そんな子どもの成長する心を応援する絵本。黄色中心の絵も魅力的。

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『ガンピーさんのふなあそび』ジョン・バーニンガム 作・絵(評論社)

ガンピーさんが小舟で出かけます。途中で子ども、ウサギ、ネコ、イヌ、ブタ、ニワトリ、ヤギが次々に「一緒に乗せて!」と乗りこんできます。はじめは無事でしたが、わがまま放題のみんなのせいで、なんと船が...!何でも受け入れるガンピーさんの優しさに反して、ダメといわれたことをことごとくやってしまう子どもや動物たちに笑いながらも、優しい大きな心をもった大人の存在が安心感を与えます。ガンピーさんのおおらかさに自分を省みて大人はドキッとする部分も。ほのぼの楽しめる絵本です。

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今の季節を味わえる絵本の数々。

ぜひお手に取ってご覧いただき、お気に入りの1冊を見つけてくださいね。

 

(津村)