2018年4月ランキング

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1  かがみの孤城(辻村深月/ポプラ社)

2  火星に住むつもりかい?(伊坂幸太郎/光文社文庫)

3  流れの勘蔵(佐伯泰英/ハルキ文庫)

4  そのまま食べる作りおき(ベターホーム協会/ベターホーム出版局)

5  漫画君たちはどう生きるか

  (吉野源三郎 著・羽賀翔一 絵/マガジンハウス)

6  本日晴天お片づけ(伊藤まさこ/筑摩書房)

7  警官の掟(佐々木譲/新潮文庫)

8  青くて痛くて脆い(住野よる/KADOKAWA)

9  AI vs. 教科書が読めない子どもたち(新井紀子/東洋経済新報社)

10 薬に頼らず病気に克つ最強の食事術(高浜はま子/コスモトゥーワン)

 

4月のランキングは以上のような結果となりました。(集計期間2018/4/1〜4/30)

 

1位は『かがみの孤城』(辻村深月/ポプラ社)。

2018年の本屋大賞1位に輝いた『かがみの弧城』が、やはり大きな注目を集めました。学校での居場所をなくし、閉じこもっていた中学生「こころ」の目の前で、ある日突然部屋の鏡が光り始めます。輝く鏡をくぐり抜けた先にあったのは、城のような不思議な建物。そこにはちょうどこころと似た境遇の7人が。なぜこの7人が、なぜこの場所に?すべてが明らかになるとき、驚きとともに大きな感動に包まれます。デビュー作やそれに続く初期の頃は主に「十代の物語」を書いていた辻村さん。その後、時を経た今だからこそ書ける、満を持しての「十代の物語」です。十代の人にも、昔十代だった人にも、生きづらさを感じるすべての人に読んでほしい物語です。

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4位は『そのまま食べる作りおき』(ベターホーム協会/ベターホーム出版局)。

当店では野田琺瑯などのキッチン雑貨も取り扱っていますが、それらの雑貨と一緒に購入される方が多い、当店で人気の料理本です。忙しい毎日には作りおきのおかずがあると少し安心します。この本で紹介しているのは冷蔵庫から出してすぐに食卓に並べられるおかずや、ちょっと温めるだけでおいしいおかずなど、すぐに食卓に並べられる「そのままでおいしい」作りおきおかず。そのままでおいしく食べられるよう、作り方や味つけを工夫しているので、食卓に出す前の調理は不要。平日、短時間で作れるものから、休日に作るごちそう作りおきまで、家族の予定や日々の暮らしに合わせて役立つ一冊です。

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6位は『本日晴天お片づけ』(伊藤まさこ/筑摩書房)。

料理や雑貨、インテリアなど、テーブルまわりのスタイリングを中心に多方面に活躍しているスタイリストの伊藤まさこさん。増えていく洋服や器の収納、冷蔵庫の中の残り物、物置きになっているソファやテーブルの上、財布の中に溜まるレシート、片付かなくて焦ってばかりの日々...など、気になる箇所一つ一つに向き合い、「心地よさ」という視点からインテリアと暮らしの整え方を伝授しています。無理せず、楽しく、元気よく!人生を楽しく変える、お片づけのあれこれを綴った一冊です。 

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9位は『AI vs. 教科書が読めない子どもたち』(新井紀子/東洋経済新報社)。

メディアでも多数紹介されている、AI (人工知能)と人間の現状と未来について書かれた話題の一冊。著者は国立情報学研究所教授で数学者。東大合格を目指すAI「東ロボくん」の育ての親です。AIは何を得意とし、何を苦手とするのか? AIの限界が示される一方で、これからの危機はむしろ人間側の教育にあると著者は語ります。同プロジェクトから見えてきたAIの可能性と限界、そして人間との関係は?最悪のシナリオを避けるにはどうしたらいいのか? 教育に関する専門家でもある新井先生からの提言です。

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以上、4月のランキングでした。

5月はどんな作品がランクインするでしょうか?次回もお楽しみに。

 

 

(津村)

【絵本の棚より】季節の絵本たくさん!

5月も中旬。ぽかぽか陽気を超えて、汗ばむ日も増えてきました。春の温かさもピークですね。

児童書売場も春全開です。これが過ぎれば梅雨ですが、その前のぽかぽか陽気の「今」こそ楽しみたい絵本を集めました。

 

こちらは春の絵本。お花や植物、ちょうちょや昼寝の絵本が並びます。華やかで温かくてどこかのんきな雰囲気が漂います。

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こちらは、お出かけや散歩の絵本。ピクニックや遠足、お弁当の絵本も並びます。そして家出も!なんだかワクワク。

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こちらは外遊びの絵本。どろ遊びや水遊び、ボール遊びなど。絵本を読んだ後は、外に飛び出しておもいっきり遊びたい!

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 以下、少しですがコメントとともにご紹介します。

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『モーモーまきばのおきゃくさま』マリー・ホール・エッツ 作・絵(偕成社)

春の牧場。牛は友だちをパーティーに招いて草をごちそうします。が、中には草のきらいな動物も。その動物たちは途中で帰ってしまいますが、馬や山羊、羊とは一緒に大好きな草を味わうことができ楽しく過ごすことができました...。気の合わない人もいる、自分とは違う人もいる。それぞれが違っていいし、わかってくれる人もいる。そんなことをありのままに伝えてくれる絵本です。ピンクの絵が春らしく、明るい陽気や友だちの温かさを感じられます。

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『きょうはみんなでクマがりだ』マイケル・ローゼン 再話/ヘレン・オクセンバリー 絵(評論社)

今日は朝からいい天気。家族そろってクマがりに出かけます。みんなで「ちっともこわくない」と言いながら、草原をぬけ、川をわたり、沼地をとおって、みんなでドンドンすすみます。そしてとうとうクマに遭遇。そのときみんなは...!あそび歌をもとにした、ストーリーも音も楽しいリズミカルな絵本です。冒険へ向かう勇ましい気持ちと怖い気持ち。くすっと笑いながらどちらの気持ちにも共感しつつ、最後は大きな安心に包まれます。

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『木はいいなあ』ジャニス・メイ・ユードリイ作/マーク・シーモント絵(偕成社)

「木はいいなあ」。木がたくさんはえると森になり、森はいつもいきいきしている。木に登って遠くを見ることもできるし、ブランコをつけて遊ぶこともできる。木は木陰を作ってくれるし、それから、それから...。子どもの目で見た木のある生活。木がある生活がどんなにいいかが、おおらかに描かれています。改めて木の魅力、自然の魅力に気づかせてくれる絵本です。自然への想いを強くしてくれます。

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『ちいさいおうち』バージニア・リー・バートン 作・絵(岩波書店)

静かな田舎にちいさいおうちがたっていました。自然がいっぱいだったちいさいおうちの周りには、やがて道路ができ,たかい建物がたち,にぎやかな町になります。それでもちいさいおうちはそこにありました。ボロボロになりながら...。全ページを通じて、ずっとちいさいおうちを中心にした構図で描かれており、ちいさいおうちの周りが変わっていく様子が印象づけられています。本当に大切なものは何なのか、そんなことを考えさせられます。子どもも大人もぜひ読むべき絵本です。

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『はじめてのキャンプ』林明子 作・絵(福音館書店)

大きい子たちにまざってキャンプに行きたいというなほちゃん。でもみんなは口ぐちに「小さい子にはできないよ! 」といいます。なほちゃんは大きい子たちに負けまいと、重い荷物もひとりで背負い、まきを集め、懸命にがんばります。夜、テントでこわいお話をききますが、なほちゃんはひとりでおしっこに行くこともできました...!背伸びしたい気持ち、自分でやりたい気持ち、そんな子どもの成長する心を応援する絵本。黄色中心の絵も魅力的。

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『ガンピーさんのふなあそび』ジョン・バーニンガム 作・絵(評論社)

ガンピーさんが小舟で出かけます。途中で子ども、ウサギ、ネコ、イヌ、ブタ、ニワトリ、ヤギが次々に「一緒に乗せて!」と乗りこんできます。はじめは無事でしたが、わがまま放題のみんなのせいで、なんと船が...!何でも受け入れるガンピーさんの優しさに反して、ダメといわれたことをことごとくやってしまう子どもや動物たちに笑いながらも、優しい大きな心をもった大人の存在が安心感を与えます。ガンピーさんのおおらかさに自分を省みて大人はドキッとする部分も。ほのぼの楽しめる絵本です。

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今の季節を味わえる絵本の数々。

ぜひお手に取ってご覧いただき、お気に入りの1冊を見つけてくださいね。

 

(津村)

2018年3月ランキング

 

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1  森のノート(酒井駒子/筑摩書房)

2  ラプラスの魔女(東野圭吾/角川文庫)

3  青くて痛くて脆い(住野よる/KADOKAWA)

4  秋霖やまず(佐伯泰英/光文社文庫)

5  漫画君たちはどう生きるか

  (吉野源三郎 著・羽賀翔一 絵/マガジンハウス)

6  暮しの手帖のおべんとうのおかず196

  (暮しの手帖編集部/暮らしの手帖社)

7  おらおらでひとりいぐも(若竹千佐子/河出書房新社)

8  オリジン 上(ダン・ブラウン/KADOKAWA)

9  おしりたんていあやうしたんていじむしょ(トロル/ポプラ社)

10 京都寺町三条のホームズ 9(望月麻衣/双葉文庫)

 

3月のランキングは以上のような結果となりました。(集計期間2018/3/1〜3/31)

 

1位は『森のノート』(酒井駒子/筑摩書房)。

当店で原画展を開催した酒井駒子さんの『森のノート』がトップに。みなさま、貴重な原画はご覧いただけましたでしょうか?(詳細はこちらから。)純粋で怖いくらい愛らしく、どこか不穏な空気が流れる酒井さんの絵を見ると、いつも心が高揚し、同時にざわつきます。静謐な絵と独特の世界感溢れる文章で織りなす酒井駒子さんの初めての画文集。ぜひページを開いてご覧ください。

尚、今週末4月15日(日)には一乗寺店でサイン会を開催予定です。一乗寺での原画展も15日までです。まだの方はぜひお見逃しなく!(サイン会には整理券が必要です。詳細はこちらから。)

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6位は『暮しの手帖のおべんとうのおかず196』(暮しの手帖編集部/暮らしの手帖社)。

春休みが終わり、我が家でも幼稚園に通う息子のためのお弁当づくりがまた始まりました。マンネリしがちで大変という方も多いのではないでしょうか?こちらは、瀬尾幸子さん、脇雅世さん、松田美智子さんによるバラエティー豊富な196品が紹介されたお弁当レシピの本です。メインと付け合せの定番レシピや、つくりおきレシピ、カロリーオフのレシピがたくさん紹介されており、作る相手や冷蔵庫の中身によってレシピが選べるのが嬉しいところ。また、隙間をうめる簡単な付け合せレシピは忙しい朝に重宝します。レパートリーが広がるとともに、毎日のおべんとう作りが楽しくなりそうな一冊です。

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7位は『おらおらでひとりいぐも』(若竹千佐子/河出書房新社)。

63歳、史上最年長で直木賞を受賞したこちらの作品がランクイン。「74歳、ひとり暮らしの桃子さん。おらの今は、こわいものなし」。捨てた故郷、疎遠になった息子と娘、そして亡き夫への愛。40年来住み慣れた都市近郊の新興住宅でひとり茶をすすり、ねずみの音に耳をすませるうちに、桃子さんの内から外から、声が湧きあがります。歳をとるのも悪くないと思えるような、新たな老いの境地を描いた作品です。

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9位は『おしりたんていあやうしたんていじむしょ』(トロル/ポプラ社)。

さすが春休み。子ども達に大人気の推理よみもの「おしりたんてい」シリーズの最新刊第6弾がランクインしました。今回のおはなしでは、新しくできた探偵事務所の男とおしりたんてい、どちらが真の名探偵なのかを決める勝負が繰り広げられます。結果はまさかの…!全2話収録で、今回も迷路やクイズ、「おしり」さがしなど、たくさんの謎解きが詰まっています。

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10位は『京都寺町三条のホームズ9』(望月麻衣/双葉文庫)。

2016年度「京都本大賞」受賞作の、望月麻衣さんの人気シリーズの最新刊がランクインしました。古都京都を舞台にしたライトミステリー。 骨董品鑑定と謎解き、そして恋の行方は...。

望月さんからなんとサイン本もいただきました!こちらは数量限定ですのでぜひお早めに。ちなみにアニメ化も決定。夏に放送予定です。

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以上、3月のランキングでした。

新年度がはじまる4月。そして注目の本屋大賞も発表された4月(今年度の大賞は辻村深月さんの『かがみの孤城』でした!)。どんな作品がランクインしているのでしょうか?次回もお楽しみに。

 

(津村)