2017年5月ランキング

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1  劇場(又吉直樹/新潮社)

2  アキラとあきら(池井戸潤/徳間文庫)

3  虚ろな十字架(東野圭吾/光文社文庫)

4  君の膵臓を食べたい(住野よる/双葉文庫)

5  リバース(湊かなえ/講談社文庫)

6  道草の名前(稲垣栄作/マイルスタッフ)

7  今日の人生(益田ミリ/ミシマ社)

8  ケモノの城(誉田哲也/双葉文庫)

9  自覚(今野敏/新潮文庫)

10 ふたりからひとり(つばた英子・つばたしゅういち/自然食通信社)

(集計期間 2017/5/1〜5/31)

 

2017年5月のランキングは以上のような結果となりました。

 

1位は『劇場』。

『火花』で作家として純文学デビューを果たした、お笑い芸人ピース・又吉直樹さんの話題の2作目が1位にランクインとなりました。『火花』より先に書き始めていたという本作は、又吉さんの作家としての原点であり、書かずにはいられなかった物語。夢と現実のはざまでもがきながら、かけがえのない大切な誰かを想う、切なくも胸にせまる不器用な恋を描いた恋愛小説です。

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6位は『道草の名前』。

こちらは、スミレ、タンポポ、シロツメクサ、オオバコなど、道端でよく目にする草花や名前のわからない雑草などが、1つずつ丁寧に描かれた道草の本です。花、葉、茎、種、生え方、似た植物、その草花を使った子どもの遊び方までが、イラストと写真で1つ1つ丁寧に紹介されています。監修は、普段から学生や子どもたちに教える農学博士の稲垣栄作さん、絵はボタニカルアートの加古川利彦さんです。初心者にもわかりやすく、子どもと一緒に覚えたいものばかり。装丁も美しく、思わず本棚にディスプレイしたくなる1冊です。

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10位は『ふたりからひとり』。

多くの人を魅了する映画『人生フルーツ ある建築家と雑木林のものがたり』に登場するご夫婦、つばた英子さんとつばたしゅういちさんの本が10位にランクインしました。老いたら老いたなりに楽しくなることを考え、自分たち流に手間ひまをかけて丁寧に生きてきたおふたり。そんなふたりの日々と、しゅういちさん亡き後の英子さんの暮らしが綴られています。愛らしくも潔い89歳の心豊かな日々をご覧ください。

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以上、5月のランキングでした。

本格的な梅雨の季節6月。家の中でゆったり過ごすことが増えそうなこの時期は、どんな作品がランクインしているのでしょうか。次回のランキングもどうぞお楽しみに。

 

(津村)

 

2017年4月ランキング

 

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 1  蜜蜂と遠雷(恩田陸/幻冬舎)

2  いのちの車窓から(星野源/KADOKAWA)

3  今日の人生(益田ミリ/ミシマ社)

4  有頂天家族  二代目の帰朝(森見登美彦/幻冬舎文庫)

5  嫁入り(佐伯泰英/ハルキ文庫)

6  騎士団長殺し第2部 遷ろうメタファー編

   (村上春樹/新潮社)

7  京都寺町三条のホームズ7(望月麻衣/双葉文庫)

8  リバース(湊かなえ/講談社文庫)

9  夜は短し歩けよ乙女(森見登美彦/角川文庫)

10 だるまさんシリ-ズ「が・の・と」(3点セット)

  (かがくいひろし/ブロンズ新社)

(集計期間 2017/4/1〜4/30)

 

2017年4月のランキングは以上のような結果となりました。

1位は『蜜蜂と遠雷』。

1月のランキングでもご紹介した直木賞受賞のこちらの作品が、2017年の本屋大賞を受賞したことで再度注目が集まり、1位になりました。 ピアノコンクールを舞台に、人間の才能と運命そして音楽を描いた読み応えのある物語。登場する曲をBGMに流しながら読むのもよさそうな1冊です。

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2位は『いのちの車窓から』。

音楽家であり、役者であり、文筆家である、大人気の星野源さん。雑誌「ダ・ヴィンチ」連載中のエッセイが書き下ろしを加えて1冊の本になりました。今回のエッセイは今までとはちょっと違う!これまでのエッセイが、独特の笑いやユーモアを詰め込みながら自分自身のことを中心に描いたものだとすると、今回のエッセイは、周囲の人々や日常の景色、ある日の出来事などが、星野源という「車窓」を通して静かに丁寧に描写されています。誠実でまっすぐこちらに届いてくる言葉の数々から、星野源という人の魅力が伝わります。ちなみに表紙の絵は数字の「1」を表しているそう。いつか出るかもしれない「2」を楽しみに待ちましょう。

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 3位は『今日の人生』。

ミシマ社のWEB雑誌 「みんなのミシマガジン」連載中の人気エッセイ4年分が、描き下ろしを加えて1冊の本になりました。むなしい日も、幸せな日も、おいしいものを食べた日も、永遠の別れが訪れた日も…。益田ミリさんの人生がつまった今回のエッセイは、初めて「死」についての描写も。何気ない日々のかけら、小さな出来事の積み重ねがとても愛おしくかけがえのないものに思えます。思わず手にとりたくなるビビットで存在感のある装丁もすてきな1冊です。

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9位は『夜は短し歩けよ乙女』。 

現在映画公開中の森見登美彦さんのこちらの作品が9位にランクインしました。発売はなんと2008年。もう9年も経つんですね。山本周五郎賞を受賞し、本屋大賞2位にも選ばれました。「黒髪の乙女」にひそかに想いを寄せる「先輩」は、夜の先斗町に、下鴨神社の古本市に、大学の学園祭に、彼女の姿を追い求めます。が、待っているのは個性溢れる曲者たちとの珍事件の数々。京都を舞台に繰り広げられるキュートでポップな恋愛ファンタジーです。本編に登場する絵本『ラ・タ・タ・タム』や、3位にランクインしたアニメ放送中の『有頂天家族 二代目の帰朝』もご一緒にどうぞ。

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10位は『だるまさんシリーズ「が・の・と」(3点セット)』。

 赤ちゃんから楽しめる大人気の絵本『だるまさんが』『だるまさんの』『だるまさんと』の3冊セットがランクイン。「だ・る・ま・さ・ん・が(の)(と)」・・・! ページをめくるたび思わず笑いがはじけるユーモアたっぷりのだるまさん。赤ちゃんも大人も思わず笑顔になる、ファーストブックにピッタリの絵本です。贈り物にも喜ばれる、とびきりゆかいな「だるまさん」シリーズです。

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以上、4月のランキングでした。

5月といえばゴールデンウィーク。気温もぐんぐん上がり、空の高い、晴れやかな日が増えてきました。5月はどんな作品がランクインしているのでしょうか。次回のランキングもどうぞお楽しみに。

 

(津村)

 

2017年3月 月間売上ランキング

先日の雨で桜の季節ももうすぐ終わりを迎えようとしています。

少し残念な気持ちで緑の葉が目立つ桜並木を自転車で走っていると、突然ふわっと桜吹雪が。思わぬ花びらのシャワーに、朝から心が弾みました。

満開の姿も散る姿も美しい桜の花。今年もたくさん楽しませてもらいました。

 

それでは先月3月のランキングをお届けいたします。お楽しみください。

 

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1  ビブリア古書堂の事件手帖 7

   (三上延/角川メディアワークス文庫)

2  旅立ちぬ(佐伯泰英/光文社文庫)

3  騎士団長殺し第1部 顕れるイデア編(村上春樹/新潮社)

4  九十歳。何がめでたい(佐藤愛子/小学館)

5  騎士団長殺し第2部 遷ろうメタファー編

   (村上春樹/新潮社)

6  応仁の乱(呉座勇一/中公新書)

7  火花(又吉直樹/文春文庫)

8  微生物のサバイバル

   (ゴムドリco. ・韓賢東/朝日新聞出版社)

9  おしりたんてい かいとうVSたんてい(トロル/ポプラ社)

10 しろくまちゃんのほっとけ-き(若山憲/こぐま社)

(集計期間 2017/3/1〜3/31)

 

2017年3月のランキングは以上のような結果となりました。

1・3・4・5位は、先月もランクインした作品が引き続き並ぶ結果に。特に4位の佐藤愛子さんのエッセイ『九十歳。何がめでたい』はロングセラー。昨年の8月に発売となりましたが、当店のランキングでは10月以降、12月だけランク外で、それ以外の全ての月でランクインしています。大正生まれの佐藤愛子さんの、痛快ながらも温かみのある「佐藤節」に、多くの人が共感しているようです。

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6位は『応仁の乱』。

日本人ならば一度は聞いたことがあるであろう「応仁の乱」という言葉。しかし、どんな大乱だったのかその実態を問われると、なかなか答えるのが難しいのではないでしょうか?私も高校時代は熱心に日本史を勉強しましたが、応仁の乱については何度覚えようとしてもなんとなくいつも曖昧。誰と誰が味方で敵なのか、なんのための戦いだったのか、なぜこんなにも長く続いたのか、結局どのような結果で終わったのかなど、結局よくわからない...というのが正直なところです。日本史上における大事件でありながらも、全体像を捉えにくい応仁の乱を、気鋭の日本史学者 呉座勇一さんが丁寧に整理し、最新の研究成果をふまえながら実証的に検証した、今話題の歴史書です。

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 7位は『火花』。

2015年に芥川賞を受賞した又吉直樹さんの『火花』が早くも文庫になりました。現在、NHKでドラマとしても放送されている大人気作です。文庫には、受賞記念エッセイ「芥川龍之介への手紙」も併録されおり、また別の楽しみも味わえる仕掛けになっています。

 

9位は『おしりたんてい かいとうVSたんてい』。

小学生に大人気の読み物シリーズの第4弾がランクイン。最初にこの顔を見たときの衝撃たるや...!「においますね」が口ぐせの紳士・おしりたんてい。今回は、おしりたんていの最強のライバル「かいとうU」が新たに登場します。が、今回の事件もおしりたんていがププッと解決してしまいます。迷路あり、絵さがしありのオシャレ(?)でユーモラスな謎解き読み物です。 

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10位は『しろくまちゃんのほっとけーき』。

子どもが好きな食べもの絵本といえばこの絵本。こぐまちゃんシリーズから『しろくまちゃんのほっとけーき』がランクインしました。長く愛されている大定番の絵本。我が家の息子も大好きな1冊です。家にあるにも関わらず、地域の文庫さんからも幼稚園からも借り続けるほどのお気に入り。確かに「ほっとけーき」のあの場面は何度見てもおいしそうだなあ...と魅せられます。匂いまでしてきそうです。

また、店頭には、春のお出かけや新生活に役立ちそうな、こぐまちゃんグッズも並んでいます。おべんとうばこやコップ、タオルハンカチ、おけいこバッグなど、どれもかわいらしく賑やかなものばかりです。ぜひ絵本と一緒にお楽しみ下さい。

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以上、3月のランキングでした。

新しいスタートの時期であり、春真っ盛りの4月。どんな作品がランクインするのでしょうか。来月のランキングもどうぞお楽しみに。

 

 

(津村)