山崎ナオコーラさん選書フェア「山崎さんから届いた本棚」はじまりました
山崎ナオコーラさんの新しい本『母ではなくて、親になる』。
河出書房新社の本のポータルサイト「Web河出」で連載されていた子育てエッセイが、9話分の書き下ろしを加え1冊の本になりました。
何かと定型のイメージをもたれがちな「母親」という存在。著者の山崎ナオコーラさんは、妊娠中に「母ではなくて、親になろう」ということだけを決めたそうです。周りを照らす灯りのような赤ちゃんとの日々を、「母」ではなくひとりの「親」である山崎さんが、まっすぐで率直な、深い優しい眼差しで書きます。
子育てエッセイですが、その中身は子育ての内容のみにとどまらず。「育児に関係ない生活をしている人も楽しんでくれる面白い読み物を書きたい」という思いで書かれたその内容は、親や大人という存在、女性と男性、仕事と時間など、子育ての日々を通して感じた様々な事柄についてが、山崎さんの鋭い感性で綴られています。確かに読んでいると、育児をしているしていないに関係なく、共感したり、新たな発見があったり、自分を省みたり...。自分の考え方や生き方について、立ち止まって考えるきっかけになりそうです。
子育てをしている方も、子育てをしていない方も、それぞれがそれぞれに楽しめるエッセイです。
そして今回、『母ではなくて、親になる』発売にあわせて、山崎ナオコーラさん選書フェア「山崎さんから届いた本棚」がスタートしました。
山崎さん本人に、普段お子さんと読んでいる絵本や子どもの頃に好きだった絵本、子育て中の方におすすめの本などを、当店のためにセレクトしていただきました!
絵本、エッセイ、小説、詩集、写真集など計11冊。多彩でおもしろい、思わず手に取ってみたくなるラインナップです。
山崎さんから1冊1冊に選書コメントもいただきました。
また山崎さんの著作も多数揃えています。
ちなみに、山崎さん夫婦についてのエッセイ『かわいい夫』を読んでから、そこに赤ちゃんを加えた子育てエッセイ『母ではなくて、親になる』を読むのが個人的にはおすすめです。
今までにない新しい子育てエッセイ『母でなくて、親になる』。
店頭フェアとあわせて、ぜひお楽しみください。
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『母ではなくて、親になる』発売記念
山崎ナオコーラさんセレクト「山崎さんから届いた本棚」フェア
日時:6月19日〜
場所:恵文社バンビオ店
(津村)
バンビオのお店便り 6月第3週
梅雨に入ったのに、関西ではほとんど雨がふらず、良いお天気が続いております。
庭のセージやスミレの葉がしょんぼりなって、こどものじょうろが大活躍。子どもと水やりを愉しむ毎日です。
「ママは赤ちゃんやから」と小さな赤いじょうろを手渡し、自分はお気に入りの緑の大きなゾウさんじょうろでお水やり。「ママおそいなー、じょうろの使い方がちがうねん」と得意顔です。
ママはやりきれない思いを、子どもの大切なぬいぐるみに語ります。ぬいぐるみの存在って...
はじめてぬいぐるみが可愛そうで泣きそうになった絵本があります。
『こんとあき』福音館書店 林 明子著
大人になって読むと、こんが可愛そうでけなげで泣けてくるんです。さいごにおばあちゃんの家に着いて、ほっと安堵するのですが。
そんなぬいぐるみを紹介した写真集がでています。
『愛されすぎたぬいぐるみたち』オークラ出版
モノではないぬいぐるみさん達がお名前とエピソード付きで紹介されております。衝撃的なほど愛されたであろうぬいぐるみの姿を、ぜひ。キャッチコピーの「ずっといっしょ。 どこでもいっしょ。」もちょっとコワイ
続きまして
『ギークマム』オライリージャパン
子どもを育てる上で、ママたちは考えます。「どのように小さな頃から色んな分野に興味を持たせるか」そんな悩めるママたちのヒントになるような1冊かもしれません。
将棋の藤井君が人気です。藤井君が子どもの頃遊んでいたという、スイスのキュボロ社のスロープトイが人気で、クリスマスまでに手に入らない程の予約数らしいです。最近のお母さま方の教育熱の高さ、すごいです。
私は個人的には、この科学絵本が面白かったです
『ホワット イズ ディス?』早川書房
子どもの頃「しくみのわかる事典」のような本を親友が読んでおり、とてもわかりやすくて。今は絵本サイズで良い内容のご本が出ておりますね。ぜひ一度ご覧ください。小学生以上のお子様でしたら、ご自身で楽しめる内容です。
最後に
『EAT GOOD for LIFE』トランスワールドジャパン
お母さんもお父さんも、お姉さんもお兄さんも、元気が一番。
無理せず自己メンテできる方法が楽しく紹介されております。梅雨時は体調崩しがちですよね。
ぜひ元気に今年も夏越を!
京都人ですもの、美味しく水無月を食べられますように...
それでは、また
バンビオ店 星山
2017年5月ランキング
1 劇場(又吉直樹/新潮社)
2 アキラとあきら(池井戸潤/徳間文庫)
3 虚ろな十字架(東野圭吾/光文社文庫)
4 君の膵臓を食べたい(住野よる/双葉文庫)
5 リバース(湊かなえ/講談社文庫)
6 道草の名前(稲垣栄作/マイルスタッフ)
7 今日の人生(益田ミリ/ミシマ社)
8 ケモノの城(誉田哲也/双葉文庫)
9 自覚(今野敏/新潮文庫)
10 ふたりからひとり(つばた英子・つばたしゅういち/自然食通信社)
(集計期間 2017/5/1〜5/31)
2017年5月のランキングは以上のような結果となりました。
1位は『劇場』。
『火花』で作家として純文学デビューを果たした、お笑い芸人ピース・又吉直樹さんの話題の2作目が1位にランクインとなりました。『火花』より先に書き始めていたという本作は、又吉さんの作家としての原点であり、書かずにはいられなかった物語。夢と現実のはざまでもがきながら、かけがえのない大切な誰かを想う、切なくも胸にせまる不器用な恋を描いた恋愛小説です。
6位は『道草の名前』。
こちらは、スミレ、タンポポ、シロツメクサ、オオバコなど、道端でよく目にする草花や名前のわからない雑草などが、1つずつ丁寧に描かれた道草の本です。花、葉、茎、種、生え方、似た植物、その草花を使った子どもの遊び方までが、イラストと写真で1つ1つ丁寧に紹介されています。監修は、普段から学生や子どもたちに教える農学博士の稲垣栄作さん、絵はボタニカルアートの加古川利彦さんです。初心者にもわかりやすく、子どもと一緒に覚えたいものばかり。装丁も美しく、思わず本棚にディスプレイしたくなる1冊です。
10位は『ふたりからひとり』。
多くの人を魅了する映画『人生フルーツ ある建築家と雑木林のものがたり』に登場するご夫婦、つばた英子さんとつばたしゅういちさんの本が10位にランクインしました。老いたら老いたなりに楽しくなることを考え、自分たち流に手間ひまをかけて丁寧に生きてきたおふたり。そんなふたりの日々と、しゅういちさん亡き後の英子さんの暮らしが綴られています。愛らしくも潔い89歳の心豊かな日々をご覧ください。
以上、5月のランキングでした。
本格的な梅雨の季節6月。家の中でゆったり過ごすことが増えそうなこの時期は、どんな作品がランクインしているのでしょうか。次回のランキングもどうぞお楽しみに。
(津村)