バンビオのお店便り 4月第4週

春が来た嬉しさと、桜の美しさに気を取られている内に、4月ももう後半に差し掛かりました。
「桜の木の下には屍体が埋まっている」梶井基次郎の文章がどうしても頭から離れないので、桜は苦手なのですが。。。


どうも4月はよそ見をしたり、上を見上げたりして過ごしがちで、足元がふらついてしまう迷い月です。

今週の気になる本は

f:id:keibunshabanbio:20170323194049j:plain
『日本詩歌思出草』平凡社


ヤマトタケルから始まって、伊藤比呂美まで紹介されており、この著者の方の受容力にまず驚きました。
書いておられるのが思想家の渡辺京二さんで、また驚き。

歴史に造詣の深い思想家さんなので、詩歌文学への切口も面白く拝読しました。
詩歌が読みたくなった時に...

続いてはこちら
『深読み!絵本『せいめいのれきし』』岩波書店

f:id:keibunshabanbio:20170420133616j:plain
 絵本好きなら誰もが大好きな、バージニアリーバートンの絵本
『せいめいのれきし』を現代の古生物学者が詳しく解説されています。

 

実はここがよくわからなかったの!という細かい所を詳しく解説。

小学生のお子様に尋ねられて、答えられないような事を教えてもらえる貴重な一冊です。
さすが児童書に長けた、岩波書店らしい一冊であると感じました。

すみません、今回硬めの本が多かったので、お口直しに...

f:id:keibunshabanbio:20170420133633j:plain

『靖子の夢』スイッチ・・パブリッシング


最初芸人さんの本なので抵抗あったのですが、手芸愛は並々ならないものがあり、三部作の最新刊をご案内。
ニードルフェルトで独自の感性のブローチを製作されており、素敵です。
行き場のない母性を注ぎ込んだ作品と仰るのですが、とても愛情あふれる作品の出来栄えに、うっとりします。

 

今回お店の雰囲気の写真が撮れておらず、申し訳ございません。『靖子の夢』『日本詩歌思出草』は、来週には店頭でご覧いただける予定です。

 

それでは、また

 

バンビオ店 星山

『銀杏堂』(橘春香/偕成社)ミニパネル展を開催中です。

f:id:keibunshabanbio:20170418022526j:plain

f:id:keibunshabanbio:20170418021834j:plain

橘春香さん作、幻の骨董品にまつわる14篇の冒険物語『銀杏堂』(偕成社)のミニフェアを開催中です。

小学1年生の女の子「レンちゃん」は、学校に行く途中に気になるお店を見つけます。そこは「銀杏堂」という名前の骨董品屋さん。店主は高田さんというシワシワのおばあさんです。でも、高田さんはただのおばあさんではありません。店に並ぶのはすべて、高田さんが世界中を旅して集めてきた幻の品ばかり。巨大なにしき鯉のうろこ、稲妻のかけら、ユニコーンの喉につかえていたエメラルド、李白が皇帝から贈られた瀬戸物、サバンナで捕まえた逃げ水、溶岩で作ったコーヒー、南極に生育するサボテンの樹液……。それらひとつひとつに、高田さんの冒険物語と人生の思い出が詰まっています。レンちゃんは、毎日のようにお店に通い、高田さんからそれら骨董品にまつわる話を聞くようになります。

 

f:id:keibunshabanbio:20170418021856j:plain

こちらが表紙。まるで宝石のよう。思わず手に取ってしまいます。

 

f:id:keibunshabanbio:20170418022042j:plain

カバーを外すとこんな感じ。古い魔法の書物のような佇まいです。

 

f:id:keibunshabanbio:20170418022734j:plain

f:id:keibunshabanbio:20170418022424j:plain

f:id:keibunshabanbio:20170418022505j:plain

こちらは物語の挿絵とそのパネル。画像ではなかなか伝わりにくいですが、鮮やかでみずみずしい色彩に目を奪われます。

 

f:id:keibunshabanbio:20170418022238j:plain

f:id:keibunshabanbio:20170418022151j:plain

こちらは物語に登場する魅力的な骨董品の数々のパネル。「朝つゆのクモの巣ネックレス」「すべての望みをかなえる羽ペン」…など、どれも気になります。風邪気味の私はぜひとも「溶岩コーヒー」が飲みたい!

 

骨董品屋の高田さんと小学生の女の子レンちゃんの、ユニークで勇気あふれる夢のような物語。小学生の女の子はもちろん、大人の女性も楽しめる1冊。プレゼントにもよさそうです。

 ぜひお手に取ってご覧ください!

 

 (津村)

バンビオのお店便り 4月第2週

長岡の街を歩いていると、路面で掘りたての柔らかそうな筍を販売されているご家族の姿をよく見かける季節になりました。

籠盛で一山1000円なんて。京都の街中では考えられないお値段ですね。

長岡京のマンホールの模様も筍もようで、とても可愛らしいんですよ。

 

さて、今週の気になる本のご紹介です。

f:id:keibunshabanbio:20170413034720j:plain

『定本パースの教科書』パイインターナショナル

平面図は何とかかけるものの、立体図は苦手です。でもこの本は丁寧にわかりやすく解説されており、立体構図を書く気にさせてくれる一冊。

デザイン書籍を多く扱われている、パイインターナショナルさんから発売されているので、間違いなしですね。

まもなくお引越し予定なのですが、お部屋の配置図を考える際にも役に立つ情報が沢山載っております。

 

次は個人的に大好きな長尾智子さんの一冊

f:id:keibunshabanbio:20170413160608j:plain

『たべ方帖』文化出版局

暮しの手帖で以前冬に色々なお野菜を使った滋味深いスープをご紹介されていて、冷え性だった私の体の芯が温まって感動しました。

食べることは生きることだと、改めて気づかせてくださいました。ぜひ手に取ってご覧いただきたい一冊です。

 

最後に、いつも楽しい雑貨コーナーより

f:id:keibunshabanbio:20170413161200j:plain

かきかたえんぴつ、懐かしいですね。昭和生まれの私は、学校の鉛筆!というと芯の濃さはHBが主流でしたが、今はBか2Bなのですね。

濃い鉛筆は芯がやわらかく、絵を描くときに重宝しますが、私も今度鉛筆を購入する時は、濃い鉛筆をチョイスしようと思います。

今の文房具は本当に進化していますね。子ども用のクレヨンは、水拭きしたら消えてくれて助かります。何せどこにでも書きたがるので、困っておりまして...

とはいえ、消えないのが当たり前、という事も教えてあげないと。あまり便利すぎる世の中で、融通の利かない子どもたちがどんどん大人になって、大丈夫かしら、という個人的心配もあります。

本当に不便な環境になった時に困らないよう、気を付けてあげないといけないな、と親になると考えてしまうのでした。

 

それでは、また。

桜の花のシャワーがもうしばらく楽しめますように。