「2016年ベストフェア」開催中です

 

相変わらず肌を刺すような冬の寒さが続いています。

とはいえ日中は清々しく太陽の光が差すこともあり、思わず出かけたくなる日も増えてきましたね。

 

さて、バンビオ店では「2016年ベストフェア」を開催中です。

バンビオ店スタッフが全員が、昨年読んだ本の中からイチオシをご紹介しております。

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写真はフェアの一部ですが、ご覧の通りほぼ全てに手書きポップ付きです!豪華!

ちなみに、「昨年刊行された」ではなく「昨年読んだ」というところがみそでもあり、本当に広いジャンルの本が並んで非常に興味深いフェアとなっております!

「なにか面白い本が読みたいから、本屋さんのおすすめが知りたいな」「これ、読もう読もうと思いつつ、まだ読んでない…おすすめなら読んでみようかな」…そんな出会いに繋がれば幸いです。

 

↓以下、ほんの一部ですがフェア対象の作品をご紹介いたします。

 

■西川治『マスタードをお取り願えますか。』(河出書房新社,2014)

写真家で料理人でもある西川治氏が世界中で味わった食体験を綴るエッセイ。表題作である「マスタードをお取り願えますか。」に加えて「ウスターソースは罪深き娼婦のように」「生ニシンは、空を見ながら食べる」などタイトルから読み進めるわくわくが止まらない。おまけに出てくるレシピは材料が「キャベツ5個」「サーロイン4ポンド」などでかなり豪快なのも面白い。

静謐な雰囲気のある著者の文章はすーっとからだに沁みこむような、鮮やかな情景の中に読み手を惹きこむ。読む手が止まらなくなる一冊。(板東)

 

■高田大介『図書館の魔女』(講談社,2016)

 第45回メフィスト賞受賞作の異世界ファンタジー。とはいえ、魔法やドラゴンは作中には登場しない。山育ちの少年と、図書館の魔女と称される少女が織り成す、「言葉」による外交エンタテインメント、国の謎に迫る冒険談、敵とのバトルアクション。そして、作中に散りばめられたボーイミーツガールが何とも言えない可愛さを演出する。

総ページ数1800ページ以上というボリュームで綴られる「言葉の魔法」に、是非酔いしれて欲しい。まだ読んでいない方が読後の感動を味わえるチャンスを持っていると思うと、正直とても羨ましい。(西原)

 

■中村光『ブラックナイトパレード 1』(集英社,2016)

 「荒川アンダーザブリッジ」「聖☆おにいさん」の作者、中村光10年ぶりの最新作コミック。

舞台は悪い子の為に働く黒いサンタの会社。月給30万残業代、ボーナス、昇給有・三食付きの寮生活の条件で就職が決まった主人公。就職難の中就職した会社、ここはブラック会社なのか。。。

中村光特有の個性が強いキャラによるシュールな笑いが癖になります。不思議とかっこいい黒いサンタや表情豊かな主人公が必見。一度読むと何度も読み返したくなります。続きに期待大です。(伊藤)

 

『2016ベスト』フェア
期間:1月10日(火)~
場所:文庫新刊棚横のフェアコーナー
 

 

2016年12月 月間売上ランキング

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1    ハリー・ポッターと呪いの子 第一部・第二部

   (J.K.ローリング/静山社)

2  ピタゴラ装置はこうして生まれるDVDブック

   (NHKエデュケーショナル/小学館)

3  どんなに体がかたい人でもベターッと開脚できるようになるすごい方法(Eiko/サンマーク出版)

4  かいけつゾロリの王子さまになるほうほう(原ゆたか/ポプラ社)

5  くらべる図鑑(小学館)

6  よるのばけもの(住野よる/双葉社)

7  やり抜く力(アンジェラ・ダックワース/ダイヤモンド社)

8  火災のサバイバル(スウィートファクトリー・韓賢東・Hana/朝日新聞出版)

9  首折り男のための協奏曲(伊坂幸太郎/新潮文庫)

10 つるとはな 4号(つるとはな)
 

(集計期間 2016/12/1-12/31)

 

あけましておめでとうございます。2016年は多くのお客様にご来店いただきありがとうございました。2017年も引き続き、恵文社バンビオ店をどうぞよろしくお願い致します。

 

それでは2016年12月の売上ランキングをお伝えいたします。

 

2位は『ピタゴラ装置はこうして生まれるDVDブック』。

 NHK Eテレ『ピタゴラスイッチ』の人気コーナー「ピタゴラ装置」。ピタゴラ装置がどうやって生み出されるのかを解説したDVD付きブックです。DVDには、2015年夏に放送された特集番組『ピタゴラ装置大解説スペシャル前半戦 後半戦』を完全収録。またブックでは、ピタゴラ装置がなぜ見るものの気持ちを捉えて離さないのか、その背景にある秘訣や作り方について4つのテーマから詳しく解説しています。自分流のピタゴラ装置をじっくり作ってみたくなる1冊。気になるおもちゃ「ピタゴラゴール1号」「荷物をのせるとはしるでス―」とあわせてどうぞ。

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6位は『よるのばけもの』。

『君の膵臓をたべたい』『また、同じ夢を見ていた』の住野よるさんの最新作です。夜になると化け物になる僕。ある日化け物になった僕は、忘れ物をとりに夜の学校へと忍びこみ、そこでクラスメイトのひとりぼっちの少女と出会います。いじめの問題を住野さん独特の世界観で鋭く描いた作品です。

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7位は『やり抜く力』。

アメリカ社会に絶大な影響を与えた、成功と目標達成の画期的な理論をまとめた1冊。IQでも才能でもない、成功に必要な第3の要素 「やり抜く力」。そのやり抜く力を自分で身につける方法や、子どもなどの他人のやり抜く力を伸ばす方法等を徹底的に明らかにしています。

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10位は『つるとはな 4号』。

年上の先輩の話を聞く小さな場所として創刊された雑誌「つるとはな」の最新号がランクイン。ボランティア活動歴50年の喜谷昌代さん、毎日富士山へ登る佐々木茂良さん、歌うアラ‘古希’「トワイライトシスターズ」、初代仮面ライダー藤岡弘さん、染色家の柚木沙弥郎さんなど、今号も先輩方の味のあるお話をたくさん聞くことができます。認知症の症状を改善するといわれているピンポン(卓球)のお話なんてのも。人生のおもしろさや知恵が詰まった濃い内容は、歳を重ねていくおもしろさを教えてくれます。

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以上、12月のランキングでした。次回2017年最初の1月はどんな本がランクインしているのでしょうか?どうぞお楽しみに!!

 

(津村)

 

【絵本の棚より】「冬のえほん」フェア開催中です。

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全国的に雪で冷え込んだ週末。京都もあたり一面真っ白になりました。街のあちこちで個性的な雪だるまをみかけました。たくさんの子どもたちが雪遊びを楽しんだようですね。

児童書売場では「冬のえほん」フェアを開催しています。冬、雪、マフラーに帽子に手袋、さらにお風呂など、この時期に楽しみたい絵本が大集合!冬の寒さや冷たい空気を感じるのはもちろんですが、それだけでなく、不思議とぬくもりも感じられる冬の絵本。温かい部屋でゆったりと楽しみたいものです。

 

以下「雪」をテーマにいくつかピックアップしてご紹介します。

 

 

『ゆき』ユリ・シュルヴィッツ 作絵/さくまゆみこ 訳(あすなろ書房)
どんより灰色に染まった街の灰色の空から雪がひとひら舞い降ります。男の子は喜びますが大人達は冷めた様子。ひとひらひとひら舞い降りる雪がだんだんと降り積もり、灰色だった街を白銀の世界に変えていきます。雪が降るのが嬉しくてたまらない男の子の姿を通して、誰もが感じる雪の日の何ともいえないワクワクした気持ちと、雪の日の空気感や気配をそのまま閉じ込めたような絵本。『よあけ』で有名なシュルヴィッツの絵本です。雪の日の美しさと高揚感を存分に味わえます。

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『はたらきもののじょせつしゃけいてぃー』バージニア・リー・バートン 作絵/石井桃子 訳(福音館書店)
けいてぃーはキャタピラのついた赤いトラクター。除雪機をつけると雪をかきのけることができますが、雪の少ない時期はじっと待っていなければいけません。ある日大雪がふり、ほかの雪かきトラックは動けなくなりました。学校も店も病院も消防署も電話局も雪で覆われてしまい、街は真っ白に。さあ、けいてぃーの出番です!けいてぃーの颯爽とした活躍ぶりに興奮。街が雪で真っ白に覆われてしまった次の瞬間、真っ白のページに登場する真っ赤なけいてぃーのには思わず感動します。細部まで書き込まれた絵も楽しく見応えたっぷりです。『ちいさいおうち』などでおなじみのバートンの絵本です。

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『ゆきのひ』エズラ・ジャック・キーツ 作絵/木島始 訳(偕成社)
朝、ピーターが目をさますと窓の外は雪景色。ピーターは赤いマントをきて外へ飛びだし、雪おとしや雪だるまなどの雪遊びを楽しみます。雪が降った朝、景色が真っ白になっているのを見た時のドキドキする胸の高鳴りや雪の中へ足を踏み入れていく時のワクワクする嬉しい気持ちが伝わってくる絵本。絵は作者のキーツならではの美しい貼り絵が使われています。真っ白の雪景色とピーターの真っ赤なマント。色づかいも印象的な絵本です。

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『ゆきがやんだら』酒井駒子 作絵(学研)
今日は朝から雪が降り続き保育園はお休み。帰ってくる予定だったお父さんの飛行機もとまってしまい、ぼくとお母さんの二人きり。外はすっかり雪に覆われて一面真っ白の雪景色。いつもとは違う別世界の特別な時間が過ぎていきます。しんしんと雪が降り積もる静かな1日が親子の姿を通じて描かれています。お母さんとぼくのやりとりに心が温かくなる絵本です。優しくて少し切ない雰囲気の酒井駒子さんの絵に引き込まれます。

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『ゆきのうえゆきのした』ケイト・メスナー作/クリストファー・サイラス・ニール 絵/小梨直 訳(福音館書店)
雪の上でスキーを楽しむお父さんと女の子。「雪の上は静まりかえってまっ白だけど、雪の下にはまったく別の秘密の世界があって、いろんな生き物たちがくらしている」。お父さんは女の子に雪の下のことを教えます。地面の上と地面の下を対比させながら美しい絵とともに場面が進みます。雪の上で静かに冬を過ごしている動物もいれば、雪の下で春を待つ小動物たちもいる。普段、目がいきがちな雪の上のことだけでなく、雪の下のことも対比しながら教えてくれる絵本です。

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『ゆき』きくちちき 作絵(ほるぷ出版)
しろくて、きれいで、つめたいゆき。生き物にとって、ときに命をはぐくむ助けとなり、ときに命をうばう雪。作者のきくちちきさんが生まれ育った北海道の大地を舞台に、晩秋の森に雪が降り始め、やがて一面の雪に閉ざされるまでを、ダイナミックに描いた絵本です。きれいだけれどもおそろしく、ダイナミックだけれども繊細で柔らかい、そんな雪の多様な表情をページ全体から感じることができます。動物の温度や子どもたちの温度、不思議と雪の温かさまで感じることができる絵本です。

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この他にもたくさんの冬の絵本をご用意しております。寒い日に恋しいお風呂の絵本も多数(手ぬぐいもあります!)。ぜひお手に取ってご覧いただき、お気に入りの1冊を見つけてくださいね。

 

ご来店お待ちしております。

 

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(津村)