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吉田尚令絵本原画展後期『悪い本』開催中です

吉田尚令(よしだひさのり)さんの絵本2作品をご紹介させていただく原画展後期日程も、残すところ僅かとなりました。店内左壁面には吉田さんの描く淡くて深い、そして静寂で美しい『悪い本』の原画が並び、なにかが起こりそうな雰囲気が広がっています。一際目を引く両腕をのばすほどの大型のクマは刷毛で描かれ、立体感を帯びる力強くてリアルな毛並と赤い眼球のクマが私たちを見下ろします。今回はこれまでの巡回展で並んでいない椅子に腰かけたクマのぬいぐるみのラストシーンも届き、合計7点の原画と迫力ある大型絵画、そしてラフスケッチを併せてお楽しみください。

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前期の『希望の牧場』原画展とは空間ががらりと変わったように、吉田さんの絵は作品ごとにタッチや技法、色使いなどが異なり、物語に沿った絵の世界それぞれを表現されることに驚かされます。テーブルには『雨ふる本屋』(童心社)など吉田さんのほか著作も並んでおりますのでぜひあわせてご覧ください。

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『悪い本』は、甘いおばけの話だけでなく、幼いころから世の中の怖いことや怪談話に親しむことで想像力や強い心を育んでほしいという思いから生まれた岩崎書店の人気シリーズ<怪談えほん>の1作。読者の心の奥にじわじわと問いかけ何度読んでも不思議な世界に私たちを誘うこの絵本の制作背景をお聞きしたところ、ファックスで宮部さんのテキストを受け取った吉田さん。その後は自分の自由に楽しく描くことができた絵本だったそうです。吉田さんの愛らしくも奇怪なこの絵世界が間違いなく読者心に爪痕を残す本作ですが、その背景をお聞きし改めて絵本を手に取ると、それぞれに強い独特の世界を持つ絵と言葉は二重奏のように絡み合いながら、独自の絵本世界をつくっていることに気づきます。

 

そこで今回、宮部さんのテキストの抜粋本もご用意させていただきましたので、言葉と絵のそれぞれに注目する楽しみ方もしていただけたら。

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 会場では残り少ないですがサイン本のご用意もございます。また吉田さんのご厚意により今回『悪い本』を買っていただいた方にはレアな「悪い本のクマポストカード」をお渡しさせていただいておりますのでどうぞお買い逃しのないように! 

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展示をご覧のあとはまたそっと絵本を開いてみてください。よろしければ併せてほかの怪談えほんシリーズもどうぞ。

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 会期は22日水曜まで。世にも悪い世界へ皆さまをご招待いたします。みなさまのお越しを引き続きお待ちしております。

 

関連リンク

前期『希望の牧場』絵本原画展の様子はこちら

 

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吉田尚令『希望の牧場』『悪い本』絵本原画展 
会期:3/20(金)~ 4/22(水)
※4/9は入替日

3/20(金)~4/8(水)『希望の牧場』
4/10(金)~4/22(水)『悪い本』

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 ( 林 )