バンビオのお店便り(音楽の棚よりフェアのご案内)

今回のバンビオ店のお店便りは現在開催中のフェアをピックアップしてご紹介します。

 

本日2017年6月1日はThe Beatlesの伝説的アルバムである”Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band”が発売から50周年を迎えた日だそうです。

この世界的に高い評価を得ているアルバムの発売に記念してか、関連の本が新刊として入荷致しましたのでご紹介させて頂きます。

 

 

 

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『ザ・ビートルズ「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」完全ガイド』 シンコーミュージック

『サージェント・ペパーズ』の制作は当時最先端の技術の更に上をメンバーが要求したためなかなか難航したそうです。そんな制作の裏側を解説した1冊。この本を片手に聞いてみると、魔法のようなサウンドの秘密がわかるかもしれないですね。

 

 

 

更に・・・

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『レコード・コレクターズ  2017年6月号』 ミュージック・マガジン

こちらもサージェント・ペパーズ特集です。多頁に渡る鮮やかなカラーページで、発売各国でのジャケットの微妙な違いを解説しています。ニッチですね~。

また、特集でDoorsが取り上げられています。なんでDoorsなんだろうなと思ったんですが、『ハートに火をつけて』も今年で発売から50周年で、『サージェント・ペパーズ』とこのサイケデリックロックの両雄は同期だったんですね。サイケなロックがお好きな方は是非一度手に取っていただきたいです。

 

 

 

以上となります。

それにしても発売から50年の年月が経ってもいまだに高く評価され続けるというのはすっごい事ですね。私、この50周年の機会に久しぶりに『サージェント・ペパーズ』を聞いたのですが、時間を忘れついつい聞き込んでしまいました。50年経った今聞いても常に新鮮であり続ける偉大なアルバムを、詳しい解説とともに味わってみては如何でしょうか。

そういえば先月末に、最新技術でリマスターされた『サージェント・ペパーズ』が発売されたそうですね。アウトテイクなんかも収録されてるらしいのでファンとしては気になる所です…

また、今月末には更に新刊で『サージェント・ペパーズ』関連本が発売されますのでそちらもご期待ください!

 

 

 

おまけ

 

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『‘67~‘69ロックとカウンターカルチャー 激動の3年間』 河出書房新社

こちらもつい先日発売した新刊です。個人的に、この3年間のロックがとても好きなので紹介させていただきます。

1967年~1969年は世界の暗さとは対照的に若者、ロックにとって最も刺激的で痛快な3年間だったのではないでしょうか。こちらはその期間を題材としたエッセイ集です。

反戦、ヒッピー、LSD、そしてそれらを牽引したロック。今では到底得ることのできない当時の暗くてヒリヒリした空気感や、若者の発していた莫大エネルギーが感じられ、まるでタイムスリップしたような気分にさせてくれる素敵な本だと思います。

 

 

(中西)

 

【絵本】『たくさんのふしぎ』フェア開催中です

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自然や環境、人間の生活・歴史・文化から、数学、哲学まで。

あらゆる分野から、毎月ひとつのテーマを新鮮な切り口でとらえてじっくり掘り下げる、福音館書店の小学生向け月刊誌「たくさんのふしぎ」。第一線で活躍する研究者や専門家が、世界にあふれるふしぎを子どもたちが自ら感じ、考え、理解していけるよう導いた絵本です。

そんな月刊誌「たくさんのふしぎ」の中から、人気のあった作品が「たくさんのふしぎ傑作集」としてハードカバー化され、刊行されています。

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今回のフェアではその「たくさんのふしぎ傑作集」全点と、月刊誌バックナンバーを集めました。子どもが読んでもおもしろいのはもちろん、大人が読んでもおもしろいこのシリーズ。たくさんのテーマがあるので、自分の興味にあったものを探してみるときっと楽しいはず。

月刊誌バックナンバーは古いものだと2013年のものも。もしかすると貴重な1冊にも出会えるかもしれません。値段が手頃なのも嬉しいですね。

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以下、「たくさんのふしぎ傑作集」よりいくつかピックアップしてご紹介いたします。

 

『ノラネコの研究』(伊澤雅子 文/平出衛 絵)

アフリカの草原やアマゾンのジャングルへ行かなくても、動物の観察はできます。たとえば近所のノラネコ。ネコのあとを1日こっそりついていったら?ゆかいな動物行動学入門の本です。

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『和菓子のほん』(中山圭子 文/阿部真由美 絵)

和菓子は食べておいしいだけではありません。その美しい色や形で、春夏秋冬、移り変わる豊かな日本の自然を表しているのです。和菓子に込められた繊細なメッセージを伝えます。

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『クマよ』(星野道夫 文・写真)

ぐいぐいと草をかきわけて進むクマ。風のわたる草原で遊ぶ親子のクマ。アラスカを歩き、クマを見つめ、クマに見つめられてきた著者が、子どもたちのために遺した最後の写真絵本です。

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『糸遊び布遊び』(田村寿美恵 文/平野恵里子 絵)

さあ、織物に挑戦しよう!特別な道具はいりません。身近にあるものを利用して簡単にできます。自分で使える、ヘアーバンドやぞうり、かごやコースターを作ってみよう。

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『絵ときゾウの時間とネズミの時間』(本川達雄 文/あべ弘士 絵)

大きくてゆったりしたゾウ。小さくてチョコマカしてるネズミ。でも、一生に心臓がうつ回数を調べると、アレ? 意外な事実の積み重ねから、動物たちの生き方がくっきり見えてきます。

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『おかし』(中川李枝子 文/山脇百合子 絵)

おやつに大好きなおかしが出てくると、つまらない気分のときもなんだかにっこり。力がわいてくるのはなぜ?おかしに込められたひみつのパワーを解き明かします。

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『みんなでつくる1本の辞書』(飯田朝子 文/寄藤文平 絵)

大根1本、柔道の勝負1本・・・。身のまわりにあふれる「1本」と数えるモノ・コトを集め、辞書をつくります。日本語を話す人が「1本」と数える時に描くイメージが明らかに。

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『鬼が出た』(大西/梶山俊夫 絵)

鬼といえば、こわいもの、悪いものの代表のようにいわれていますが、そのほんとうの姿は案外知られていません。ふるい図像を手がかりに鬼本来の姿をさぐっていく「鬼の百科」です。

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『魔女に会った』(角野栄子 文・写真/みやこうせい 写真)

歴史上の魔女、今も生きている魔女。魔女っていったいなんでしょう。こわいところもあるけれど、とってもおもしろい魔女見聞記です。

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『わたしが外人だったころ』(鶴見俊輔 文/佐々木マキ 絵)

戦時中アメリカにいても日本にいても、自分を外人だと感じた著者。ただ、その頼りない気分が、今の自分を支えているといいます。そう、本当はだれも外人なのではないでしょうか。

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いかがでしょうか?

上記以外にも「へえ」や「なるほど」連発のおもしろそうなものがたくさんあって、どれにしようか迷ってしまう程です。

 

ぜひお手に取ってご覧ください。

 

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『たくさんのふしぎ』フェア

日時:5月18日〜6月中旬頃

場所:恵文社バンビオ店児童書売場

 

(津村) 

 

 

 

『へろへろおじさん』(佐々木マキ/福音館書店)パネル展 開催中です

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佐々木マキさんの絵本『へろへろおじさん』のパネル展がスタートしました。

 

「このおじさん、今日はとことんツイてない。友だちに手紙を出そうと思っただけなのに、家を出ようとしたら階段を転げ落ち、道を歩けば空からマットが降ってくる。さらには道の向こうからとんでもないものが……!もはや体はよろよろ、手紙はしわくちゃ。おじさんは身も心もすっかりへろへろです。」

 

神戸出身で、現在は京都にお住まいの佐々木マキさん。『やっぱりおおかみ』や、『ムッシュ・ムニエル』シリーズ、『ぶたのたね』シリーズ、『ねむいねむいねずみ』シリーズなど、たくさんの絵本を発表されています。村上春樹さんの著作をはじめとした、イラストレーターとしての多数の装画や挿絵も有名ですね。ちょっとナンセンスでなんだか可笑しくて笑ってしまう、佐々木マキさんが生み出す絵本たち。『へろへろおじさん』も、あまりに不運続きで気の毒なおじさんの姿に「もう勘弁してあげて!」と同情しつつも、ついつい笑ってしまいます。その展開はお約束のコントを見ているかのようです。

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私の好きな場面。まさかの突然のブタ登場。これは何度見ても笑ってしまいます。

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こちらも印象的な場面のひとつ。いままでの不運はなんとか我慢できても、自分をなぐさめるためのアイスクリームまで落としてしまうなんて、私もこれは耐えられない!おじさーん…!(ちなみにハッピーエンドなのでご安心を。)

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今回はその『へろへろおじさん』の全場面と、その下には同じ場面を描いたラフスケッチを展示しています。「このスケッチがこうなるのか」と興味深くご覧いただけるはずです。さらには全場面が1枚に収められているラフや、「こどものとも」発行時の折込付録のインタビューもパネルにして展示中です。ラフや構成図とあわせてストーリーを追っていくと、『へろへろおじさん』誕生までの佐々木マキさんの頭の中を覗かせてもらっているような気分になります。

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また、『へろへろおじさん』の他にも、佐々木マキさんの手がけた絵本やその他の作品も集めています。佐々木さんの絵本に登場する人気キャラクターが集合したマスキングテーブなんてのもあります。

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『母の友 2016年9月号』に掲載されている佐々木さんのインタビューには『へろへろおじさん』についてこんなことが書かれています。

「あのおじさんも最後、なんとかなるでしょう?あの人も運の悪い人じゃなくて、ほんとは運のいい人なんですよ。あの本を読んで、おじさんがかわいそうだから、笑っちゃいけないんじゃないか、と思う人もいるようですが、なにしろ基本的に運のいい人なんですから、笑っていいんですよ。」

そう、へろへろおじさんは実は運のいい人なのです!最後の展開を見ると確かにそうですね。この話を聞いてからはより笑えるようになりました。

 

読めば読むほど親しみが湧く絵本『へろへろおじさん』。佐々木マキさんの描くその世界をぜひごゆっくりお楽しみください。

 

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『へろへろおじさん』パネル展

会期:5月15日(月)〜6月中旬頃

場所:恵文社バンビオ店

 

 

(津村)