世界を変える美しい本 タラブックスのフェア開催中

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南インドの小さな出版社「タラブックス」の本を集めたフェアを開催しています。

東京の板橋区立美術館での展覧会も話題になっているので、テレビや新聞などで見かけた方も多いのではないでしょうか。東京での会期は1月8日までですが、愛知や京都でも企画があがっているという噂もチラホラ。

 

恵文社では、12月3日に一乗寺店にて、代表のギータ・ウォルフさんと編集者のV・ギータさんを迎えてのトークセッションも行われ、たくさんのお客様にご来場いただきました。

タラブックスの絵本の特徴はなんといってもハンドプリントの印刷と造本の美しさです。作っているところの動画を見てください。

欲しくなります。

が、残念ながら『世界のはじまり』の他、ほとんどのものが出版社品切れのため入手困難となっております。日本語版出版元のタムラ堂さんいわく「そう簡単に作れるものでもないからね」と、上の動画を見て頂いたら頷かずにはいられない言葉。のんびり重版を待ちましょう。

 

そこで、英語版の登場です。

インドから届いたのはタラブックスの原点ともいえる1冊『Beast of India』さまざまな少数民族のアーティストたちによる動物の絵の絵本で、たくさんの民族が住むインドならではのおもしろさです。

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インドは多言語社会なので、本の出版という点においてむずかしさがあります。そのために、みんなが知ってるインドの定番絵本というものがない、という現状があり、「インドの子どもたちに読ませたい、インドならではの本をつくる」というのもタラブックスの理念のひとつになっています。

もう1冊は最新作の『water』 

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少数民族ゴンドの寓話を通して、水と現代社会の在り方を問いかけます。誰もが考えなければいけないような普遍的な問題を取り扱う ということも、本を作るうえで大切にしていることのひとつです。 

こちらの本はハンドプリントではなくオフセット印刷です。が、本の魅力はじゅうぶんでいて、少しお手頃な値段 というのもいいところです。

 手づくりの豪華本を作る傍ら、手に取りやすいペーパーバックなども作っていることも、タラブックスの活動のひとつなのです。 

 

そんないろいろが全部書いてあるのが『タラブックス インドのちいさな出版社、まっすぐに本をつくる』という本です。

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展覧会の図録とあわせて、絶対に読んでください。パッと見た美しさだけじゃない魅力は知らないともったいないことだらけです。 

絵本のフェアと同時にこの本の共著者であるKAILASさんのインド雑貨の販売もしています。

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著書『持ち帰りたいインド』の中にも登場する 使い勝手の良さそうな日用品から、可愛くってちょっと変な置き物まで、インドの香りを嗅ぎにきてくださいね。1月の2週目ぐらいまで販売している予定です。

本の中にも登場する『夜の木』の村のポストカードもおすすめです。

 

 最後に、『世界を変える美しい本』展覧会のポスターもハンドプリントのものをいただきました。素敵ですよ!

 

濱田