2017年1月 月間売上ランキング

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1    声なき蝉 上(佐伯泰英/双葉文庫)

2    声なき蝉 下(佐伯泰英/双葉文庫)

3  戦争に負けないための二〇章(池田浩士/共和国)

4  九十歳。何がめでたい(佐藤愛子/小学館)

5  嫌われる勇気(岸見一郎/ダイヤモンド社)

6  黒書院と六兵衛 上(浅田次郎/文春文庫)

7  蜜蜂と遠雷(恩田陸/幻冬舎)

8  黒書院と六兵衛 下(浅田次郎/文春文庫)

9  せんろはつづく(竹下文子・鈴木まもる/金の星社)

10 君の膵臓を食べたい(住野よる/双葉社)
 

(集計期間 2017/1/1-1/31)

 

2017年最初、1月の売上ランキングは以上のような結果となりました。

 

1位と2位は『声なき蝉』。

 佐伯泰英さんの時代小説の新刊がでトップに。

51巻で完結を迎えた、シリーズ累計2000万部突破の「居眠り磐音 江戸双紙」の続編です。最終章の51巻では、主人公・坂崎磐音の元から16歳の空也がひとり武者修行に旅立ったシーンで幕を閉じていますが、今作はその空也のその後を描いた作品となっています。空也が武者修行の旅に向かったのは他所者を受け入れない「異国」薩摩。空也は薩摩藩に入るため、名前も捨て、己に無言の行を課して国境を目指します。出会い、試練、宿敵との戦い…試練に立ち向かう若者の成長を描いた青春時代小説です。

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6位と8位は『黒書院の六兵衛』。

浅田次郎さんの時代小説の新刊が上下巻でランクイン。

江戸城明渡しが迫る中、てこでも動かない謎の旗本「六兵衛」。いてはならぬない旧幕臣に城中は右往左往します。周囲の困惑をよそに居座りを続ける六兵衛を、城中の誰もが遠ざけ、おそれ、追い出せない...。勝海舟、西郷隆盛をはじめ大物たちも顔をだす奇想天外な展開で、現代のサラリーマンに通じる組織人の悲喜こもごもをユーモラスに描いています。笑って泣いて、最後はすっと背筋が伸びる作品です。

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7位は『蜜蜂と遠雷』。

今年1月に第156回直木賞を受賞したこちらの作品がランクイン。今回が6度目の直木賞ノミネートとなる恩田陸さん。構想から12年、取材11年、執筆7年という渾身の作品での受賞となりました。

3年ごとに開催される芳ヶ江国際ピアノコンクール。養蜂家の父とともに各地を転々とし自宅にピアノを持たない16歳の少年。かつて天才少女として国内外のジュニアコンクールを制覇しCDデビューもしながら、母の突然の死去以来長らくピアノが弾けなかった20歳の少女。音大出身だが今は楽器店に勤務している年齢制限ギリギリの28歳のサラリーマン。完璧な演奏技術と音楽性で優勝候補と目される名門校在籍の19歳の少年...。彼ら以外にも数多の天才たちが繰り広げる競争という名の自らとの闘い。予選そして本選を勝ち抜き優勝するのは誰なのか。 ピアノコンクールを舞台に、人間の才能と運命、そして音楽を描き切った青春小説です。

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9位は『せんろはつづく』。

 電車や乗り物好きな子どもたちにぴったりの絵本がランクイン。

「せんろはつづく、どんどんつづく」。こちらは電車の絵本ではなく「線路」の絵本。絵本の中の子どもたちが線路をつなげていきます。山はどうする?トンネルをほろう!川はどうする?鉄橋をかけよう!大きな池は、さあ、どうする...?みんなで考えながら線路は進み、やがてつながって駅ができます...。子どもは線路をつなげる遊びが大好き。きっと自分も絵本の中の子どもたちと一緒に線路をつなげている気持ちになるはずです。リズミカルな文とかわいらしい絵も魅力のロングセラー。ちなみにシリーズで『せんろはつづく まだつづく』『せんろはつづく どこまでつづく』もあります。こちらもあわせてお楽しみください。

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以上、1月のランキングでした。次回2月はどんな本がランクインしているのでしょうか?どうぞお楽しみに!!

 

(津村)