2016年2月 月間ランキング
1 おやすみ、ロジャー(カール・ヨハン・フォルセン・エリーン/飛鳥新社)
2 七つの会議(池井戸潤/集英社文庫)
3 天才(石原慎太郎/幻冬舎)
4 君の膵臓をたべたい(住野よる/双葉社)
5 姉と弟(佐伯泰英/文春文庫)
6 つまをめとらば(青山文平/文藝春秋)
7 嫌われる勇気(岸見一郎/ダイヤモンド社)
8 フランス人は10着しか服を持たない2(ジェニファー・L.スコット/大和書房)
9 また、同じ夢を見ていた(住野よる/双葉社)
10 つくおき(nozomi/光文社)
当店2月のランキングは以上の結果となりました。
1位は『おやすみ、ロジャー』。お母さんのための寝かしつけお助けアイテム本。読み聞かせることでお子さんを眠りに誘う効果があるそうです。なかなか寝ない子どもの寝かしつけは本当に大変ですよね・・・。テレビで紹介された影響もありますが、世の中はこんなに寝かしつけに苦労しているのか!としみじみ感じました。個人的にはお子さんと一緒に楽しめる絵本をそばにおいてほしいなあと思いますが、お疲れの時やストレスでいっぱいの時にはお母さんとお子さんのためのいいアイテムになりそうですね。
文芸からは、2位に『七つの会議』、4位に『君の膵臓をたべたい』、5位に『姉と弟』、6位に『つまをめとらば』、9位に『また、同じ夢を見ていた』と5作品がランクイン。ランキングの半分を文芸が占める結果となりました。池井戸潤さんや佐伯泰英さんなど当店ではおなじみの顔ぶれの中、6位には直木賞を受賞した青山文平さんの『つまをめとらば』がランクイン。そして注目は4位と9位の住野よるさん。2月に発売された『また、同じ夢を見ていた』と、昨年6月に発売された『君の膵臓をたべたい』の2作品がランクインとなりました。本屋大賞にもノミネートされている『君の膵臓をたべたい』。これだけ泣けると言われている中、「絶対泣くもんか」と気合いを入れて読み始めた当店スタッフも、まんまと泣かされたそうです。まだの方はぜひ。読み終わった最後にタイトルの意味がわかります。
3位は『天才』。
反田中だった石原慎太郎さんが、『天才』というタイトルで田中角栄の人生を一人称で書いた話題作が3位に。幼少期から政界入り、角福戦争やロッキード事件の内幕、家族との軋轢までが、すべて田中角栄目線で描かれています。こんな人が今の時代に現れてくれたらと思わずにはいられない、田中角栄の魅力が溢れる1冊です。石原慎太郎さんの歯に絹着せぬ物言いがまた効果的です。
7位は『嫌われる勇気』。
NHK「100分de名著」の特集を受けてベストセラーのこちらがこの時期に再びランクインとなりました。2月には続編の『幸せになる勇気』も発売されています。心理学の三大巨頭」のひとり、アルフレッド・アドラーの思想を、青年と哲人の対話という物語形式でまとめた1冊です。「どうすれば人は幸せに生きることができるか」という哲学的な問いに、シンプルにそして具体的に答えます。メモらずには読めない、これからの人生に大きな影響を与えるかもしれない1冊です。
8位は『フランス人は10着しか服を持たない2』。
ご存知のベストセラー『フランス人は10着しか服を持たない』の続編です。前回のパリで学んだミニマムな暮らしを、カリフォルニアの自分の家で実践した著者が、毎日を特別な日のように過ごす方法を教えてくれます。今回も自分の暮らしを見直し、シンプルに生きるヒントをくれる内容となっています。
10位は『つくおき』。
いまや定番となった作り置き。こちらはSEという忙しい職につきながらほぼ毎日の自炊とお弁当生活をこなす著者nozomiさんのブログから生まれた1冊。特別な道具は全く使わず、ふたくちコンロ、大小のなべとフライパン、レンジとオーブンだけで、週末に1週間分のおかずをまとめて作り置きできるレシピが、150分で14品というから驚き!さらに買い物、料理の流れ、平行調理のコツまで満載です。写真がたっぷりでとても見やすいのも特徴です。忙しい人のつよーい味方となるレシピです。
以上、2月のランキングでした。あたらしい出会いや別れなど、何かと変化のある季節、春。3月はいったいどんな作品がランクインしているのでしょうか。来月のランキングもどうぞお楽しみに!
(津村)