【絵本の棚より】春の絵本

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寒い日の中にあたたかい日が少しずつ混ざるようになってきました。2月もあと少しで終わり、もうすぐ3月です。春がきますね。

 
先日、絵本コーナーを模様替えしました。
「春」をテーマに新しく3つのコーナーが完成しました。
 
 
① あたらしい毎日 

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春ははじまりの季節。新しく幼稚園や保育園、学校に通いはじめたり、住むところやクラスが変わって新しいお友だちができたり...。期待や希望、そして少しの不安が入りまじった、ざわざわした気持ちでこの時期を過ごしているお子さまも多いかもしれませんね。こちらのコーナーには「ようちえん・ほいくえん・がっこう」と「ともだち」をテーマに、新しい毎日が待ち遠しくなるような絵本を集めました。この時期だからこそ楽しめる絵本を、ぜひお子さまと味わってみてください。新しい毎日に寄り添う絵本がみつかりますように。
 
  
② ちしきのせかい 

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春になって新しい毎日がはじまると、世界が広がり、新しい興味や好奇心が芽生えてきます。こちらのコーナーには「とけい」「ことば」「かず」「いろ」「せかい」「ルール」など、知識の絵本を集めました。教えこんだり知識をつめこむのではなく、絵本を通して興味や好奇心の赴くまま、親子で一緒に知識の世界を楽しんでみませんか。

 
 ③ はるがきた! 

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春といえば...?「ピクニック」「さくら」「たんぽぽ」「ちょうちょ」「おひるね」「そとあそび」などなど。ワクワクすることがたくさん!とにかく春が待ち遠しくなる、ぽかぽかで、おいしくて、たのしくて、ちょっとねむい、そんな絵本たちを集めました。こちらのコーナーには、文房具やお弁当箱などのランチグッズ、幼稚園・保育園でも使えそうなトートバッグやハンドタオルなどのグッズもにぎやかに並んでいます。こちらも絵本と一緒にお楽しみ下さい。
 
 
春を感じる絵本、ぜひお手にとってご覧くださいね。
それでは、ご来店お待ちしております。
 
 
 
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以下、上記コーナーからピックアップした絵本をいくつかご紹介します。
 
『いってらっしゃーい いってきまーす』 神沢利子 作/ 林明子 絵 福音館書店 
「いってきます」から「ただいま」までの保育園に通う子どもの日常が、園児のなおちゃんの目線で描かれています。送るのはお父さんで、いつもの道を通って、たばこ屋のおばあちゃんに挨拶して、保育園へ。保育園では、おままごとをしたり、みんなで町にいったり、ごはんを食べたり、お昼寝をしたり。時間になったら、お母さんが迎えにきて、お買物をして、いつもの道を通って、たばこ屋のおばあちゃんに挨拶して、お家に帰る。描かれているのは園児なおちゃんの普通の1日ですが、「保育園ってこんなことするのかあ」「楽しそうだなあ」と待ち遠しく思えてくるかもしれません。新園児さんにぴったりの1冊です。
 
『とんことり』 筒井頼子 作/ 林明子 絵 福音館書店 
知らない街に引っ越してきたかなえ。荷物の整理を手伝っていると玄関の方で「とん ことり」とちいさな音がします。見に行ってみると、郵便受けの下にすみれの花束が。次の日は音とともにたんぽぽが3本、その次の日は音とともに手紙が。そしてまた次の日、音が聞こえると、かなえは勇気を出して玄関を飛び出します。知らない土地でこれから過ごす不安や心細さ、新しい友達をつくる時の緊張感など、かなえの繊細な心の動きを一緒に感じてドキドキしますが、最後のページの明るい笑顔にホッ。新しいお友だちとの出会いが楽しみになりそう。
 
『ぼく、だんごむし』 得田之久 文/たかはしきよし 絵 福音館書店
動物や虫も動き出す春。子どもたちも大好きだけど、意外とくわしくは知らない身近な虫「だんごむし」について、だんごむしの視点で描かれ語りかけてくるたのしいかがく絵本です。だんごむしについて、おもしろく、そしてわかりやすく紹介しており、大人も子どもも一緒に楽しめます。また、貼り絵で作られているので絵にあたたかみがあり、虫が苦手な方でも比較的手に取りやすいのでは!?大人も「へえー」と関心しっぱなしで、だんご虫のいる自然の世界にぐいぐい引き込まれる絵本です。
 
『わたしとあそんで』 マリー・ホール・エッツ 福音館書店

野原にとびだした女の子と動物との交流を描いた絵本。女の子が原っぱで「バッタさん、あそびましょ」と捕まえようとしますが、バッタは逃げてしましいます。カエルも、カメも、リスも、みんな捕まえようとすると逃げてしまいます。しかたがないので腰掛けてじっとしていると、バッタが戻ってきます。さらに逃げていったはずの動物たちが次々と戻ってきます。最後にはシカの赤ちゃんがやってきて、女の子はとても喜びます。追いかけると逃げるけれど、じっとしてるとよってくる。女の子と動物とのそんなやりとりを通して、自然の世界を描いた1冊。ぽかぽかとあたたかい春の陽気が伝わってくるような、優しく柔らかな絵と物語です。

 
『はなをくんくん』 ルース・クラウス文/マーク・シーモント絵 福音館書店
冬から春への季節の変化を、躍動感たっぷりに描いたこちらの絵本。
雪に埋もれた森の中で冬眠していた動物たちが目を覚ましました。鼻をくんくんさせながら、何かに向かって次々と走り出します。ワクワク!冬の景色に合わせて白黒でページが進みますが、最後のページでは春を告げる花がポッと黄色く咲き、まるで春をみつけた喜びを一緒に味わっているような気分になります。動物たちと一緒にワクワクした気持ちを味わえる、春を待つ今の時期にぴったりの1冊です。
 
『おべんとうだれとたべる?』 あずみ虫 作・絵 福音館書店
春といえばピクニック。わらべ歌のようなリズミカルな文章にのって、動物や人間たちがいろいろなお弁当を作ってお出かけします。みんなが作るお弁当は誰とどこで食べる? アルミ板を切り出したユニークな技法で作られた独特の雰囲気の絵に目が引きつけられる絵本です。色鮮やかなたくさんのお弁当に、思わずお弁当をもって外に飛び出したくなります。
 
 
 
いい出会いがありますように。
 
 
(津村)