読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

『インド・まるごと多聞典』

f:id:keibunshabanbio:20140427212119j:plain

『インド・まるごと多聞典』 (矢萩多聞/春風社)

 

現在店内にてフェア展開中の『偶然の装丁家』(晶文社)を刊行した装丁家・矢萩多聞。彼が20歳という若さにして、本の内容から装丁、デザインまですべてを手がけたという、ちょっと信じられない本だ。当時、絵を描きながら日本とインドを行き来していた著者が気になる著名人に対談を申し込むという形式の本書は、実家の近所にあった出版社から突然執筆の声がかかり、ついでに装丁までしちゃったというなんとも行き当たりばったりに見えるなりゆきで完成したという。その不安定な制作過程を著者はこう振り返る。

「一年ほどかかってなんとか完成したことは嬉しかったが、自分の本です、とだれかに見せるのは気恥ずかしくもあり、どこかのページにとんでもない失敗があるんじゃないかと不安になった。(中略)造本も含めて、見返すと恥ずかしいことばかりだが、良くもも悪くも、あのとき、あの瞬間にしかつくれなかったものだと思う。」(『偶然の装丁家』より)

各界の著名人と20歳の若者の対談となると、一方的に話を聞くだけになってしまいそうなものだ。だが、著者の話を聞く姿勢や、対談相手が著者に語りかける口ぶりから、じわりじわりと矢萩多聞という人間が浮かび上がってくる。

 装丁家としての彼の第一歩となる記念碑的な一冊。かつてこんな本を作った若者が、十数年のときを経てまた新たな本を作った。新刊『偶然の装丁家』とあわせて味わえば、一つの生き方をタイムトリップしているかのような気分になる。

 

=== 

 f:id:keibunshabanbio:20140408151443j:plain

『偶然の装丁家』ができるまで

 

会期 :4/23(水)~5/14(水)(最終日は17時まで) 無休

場所 :恵文社バンビオ店

 

【関連イベント】

●トークショー 学校、行っても/行かなくても

4 月29 日(祝)14:00 ~

参加料 1000 円(チャーイ付)要予約

13 歳で中学校をやめ、インドで暮らし画家・装丁家になった矢萩多聞。6 年間つづけた小学校教師をやめて写真家になった吉田亮人。奇しくも同じ1980 年生まれのふたりが「不登校」を入口に、これからの学び、仕事、子育てを考えます。大人はもちろん、親子での参加も歓迎。

ご予約はお電話(075-952-3421 恵文社バンビオ店)か、こちらの特設サイトからどうぞ。

 

●ワークショップ インドのハーブで絵を描こう

5 月5 日(祝)14:00 ~

材料費 1000 円(チャーイ付)要予約

アジアからアフリカまでいろんな国で染料として親しまれているハーブ= ヘナをつかって、手や腕に絵や紋様を描くワークショップです。インドの各地方に伝わる紋様をお手本に、のんびりボディペイントで遊んでみませんか。描いたあとはヘナが乾くまで、甘いチャーイを飲み、インドの絵本を読み聞かせ。

ご予約はお電話(075-952-3421 恵文社バンビオ店)か、こちらの特設サイトからどうぞ。

===

 

 

(鳥居)