バンビオのお店便り 5月第1週
お天気に恵まれたゴールデンウイークも、今週末を残すのみとなりました。皆様いかがお過ごしでしょうか?
今週の「バンビオのお店便り」は、現在開催中のパネル展をご紹介します。
「ぼくの おじいちゃんのいちにちは、とってもたのしそう!」
入り口正面のスペースでは、 ポルトガルの絵本『ぼくのおじいちゃん』(カタリーナ・ソブラル作/松浦弥太郎 訳/アノニマ・スタジオ)のパネル展を開催しています。
思わず目を惹きつけられる鮮やかで独特の色づかい。4色で表現された版画調の絵が可愛らしいこの絵本は、ポルトガルの若手作家カタリーナ・ソブラルさんによるもの。すでに11の言語に翻訳され、世界中で愛されています。やさしくユーモラスな雰囲気漂う日本語訳は、松浦弥太郎さんです。
おはなしは、おじいちゃんのことが大好きな、孫の「ぼく」の視点で語られます。ゆったりと好きなことをして自由に過ごしているおじいちゃんのくらしが、近所に住む働きざかりの忙しい「ライトさん」と対比されて描かれています。
お茶をしたり、友だちと芝生でランチを食べたり、ピラティスを習ったり、ドイツ語を習ったり…。なんて豊かなおじいちゃんのくらし!毎日をこんな風に過ごせたら・・・と、うらやましい気持ちにならずにはいられません。
そんなおじいちゃんを見て育つ「ぼく」。きっと「ぼく」も豊かな人生を送ることでしょう。子どもの前ではおじいちゃんのような大人でありたい、好きなことをして楽しく生きる大人の姿を子どもには見せていきたい、そんな風に思わせられます。
さあ、これから何をしよう?!何をして楽しもう?!これからの毎日が楽しくなりそうな絵本です。ぜひお手に取ってご覧ください。
(津村)
『銀杏堂』(橘春香/偕成社)ミニパネル展を開催中です。
橘春香さん作、幻の骨董品にまつわる14篇の冒険物語『銀杏堂』(偕成社)のミニフェアを開催中です。
小学1年生の女の子「レンちゃん」は、学校に行く途中に気になるお店を見つけます。そこは「銀杏堂」という名前の骨董品屋さん。店主は高田さんというシワシワのおばあさんです。でも、高田さんはただのおばあさんではありません。店に並ぶのはすべて、高田さんが世界中を旅して集めてきた幻の品ばかり。巨大なにしき鯉のうろこ、稲妻のかけら、ユニコーンの喉につかえていたエメラルド、李白が皇帝から贈られた瀬戸物、サバンナで捕まえた逃げ水、溶岩で作ったコーヒー、南極に生育するサボテンの樹液……。それらひとつひとつに、高田さんの冒険物語と人生の思い出が詰まっています。レンちゃんは、毎日のようにお店に通い、高田さんからそれら骨董品にまつわる話を聞くようになります。
こちらが表紙。まるで宝石のよう。思わず手に取ってしまいます。
カバーを外すとこんな感じ。古い魔法の書物のような佇まいです。
こちらは物語の挿絵とそのパネル。画像ではなかなか伝わりにくいですが、鮮やかでみずみずしい色彩に目を奪われます。
こちらは物語に登場する魅力的な骨董品の数々のパネル。「朝つゆのクモの巣ネックレス」「すべての望みをかなえる羽ペン」…など、どれも気になります。風邪気味の私はぜひとも「溶岩コーヒー」が飲みたい!
骨董品屋の高田さんと小学生の女の子レンちゃんの、ユニークで勇気あふれる夢のような物語。小学生の女の子はもちろん、大人の女性も楽しめる1冊。プレゼントにもよさそうです。
ぜひお手に取ってご覧ください!
(津村)
安野光雅『旅の絵本』ミニフェア開催中です
美術館「えき」KYOTOで開催中の「安野光雅の仕事」展。
当店でも安野光雅氏のシリーズ絵本『旅の絵本』のミニフェアを開催中です。
『旅の絵本』は世界でも人気のある絵本作家の安野光雅氏が、世界各地を舞台に旅の楽しさを描いた字のない絵ばかりのシリーズ絵本です。
繊細な筆使いで描かれた町並みや自然の風景の中に、童話の主人公や名画の一場面、スターや事件などがさりげなく描かれ、何度見ても見飽きることがありません。
1977年に出版された『旅の絵本』の舞台は中部ヨーロッパ。そこからイギリス、アメリカ、スペイン、デンマーク、中国など各地を巡って、最後の『旅の絵本Ⅷ』ではついに舞台は日本へ。お花見や田植え、お祭りに紅葉と、季節の移り変わりとともになつかしい日本の風景が描かれています。
パネルも少し展示しています。
その他、安野さんの魅力的な絵本やエッセイも集めました。
『あいうえおの本』や『はじめてであうすうがくの絵本』などは入園・入学祝いにもおすすめです。
その美しく楽しい旅の世界をぜひご覧ください。
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■安野光雅『旅の絵本』ミニフェア
会期:2017年3月6日~20日頃
場所:恵文社バンビオ店
(津村)