【絵本の棚より】「夏の絵本」たくさんそろいました。

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7月。毎日暑い日が続きますね。いよいよ本格的な夏の到来です。

 

絵本売場も「夏の絵本」が揃いました。

海、キャンプ、すいか、花火、どろあそび、昆虫など...。さすが夏の絵本!明るく爽やかなものが多いですね。ページをめくっているだけでなんだかウキウキしてきます。やはり大人でも夏は、そして夏休みは嬉しいものです。

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もちろんゆかいでちょっとこわーい(?)おばけの絵本もあります。ゆかいなおばけならみんなで楽しめるはず。

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 以下、店頭よりピックアップしてご紹介します。

 

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『はまべにはいしがいっぱい』レオ・レオニ 作・絵/谷川俊太郎 訳(好学社)
レオ=レオニが愛してやまない小石を、えんぴつのみで描いたモノクロの絵本です。はまべには石がいっぱい。普通の石が多いけど、見たこともない不思議な石も。ひたすら石、石、石...の絵で見せる絵本。言葉は少なく絵もモノクロですが、いつまでも見ていて見飽きることのない不思議な世界が広がります。想像力をかき立てる1冊。

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『はじめてのキャンプ』林明子 作・絵(福音館書店)
大きな子どもたちにまじって、はじめてキャンプに行く女の子の物語。
小さな女の子のなほちゃんは、大きい子たちにまざってキャンプに行きます。なほちゃんは大きい子たちに負けまいと懸命にがんばります。夜、テントで怖い話をきいて、みんなが眠ってしまった後、おしっこに行きたくなってしまったなほちゃんですが、怖い気持ちにも負けずにひとりでおしっこに行くことができました「ちゃんと キャンプできたよ!」。ひとりの女の子が、キャンプという非日常体験を通して成長していく様子を描いています。林明子さんの描く黄色を中心にした昼間の絵と、深い青や紺を使った夜の表現がとても魅力的です。ちなみにうちの息子は、なほちゃんが夜にひとりでテントの外のトイレにいく場面で「ひとりで!?」と思わず声に出して驚いていました。衝撃だったようです 笑。 

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『かげ』木坂涼 作/辻恵子 絵(福音館書店)

不思議な「かげ」の絵本。ぼくとかげはいつもいっしょ。ぼくが走れば、かげも走る。でもかげは不思議。ときどきぐーんとのびたり、かっくんとおれたり、ふっといなくなったと思うとぱっと出てきたり、とおくに行ったかと思うとぱっともどってくる。「かげ」の変幻ぶりがとても楽しく好奇心をくすぐる1冊。イラストは「とと姉ちゃん」のオープニング映像を手がけた、切り絵作家でイラストレーターの辻恵子さんです。

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『わにわにのおでかけ』小風さち 作/山口マオ 絵(福音館書店)
子ども達に人気のわにわにシリーズ。夏祭りのおはなしです。
なかなか寝付けない暑い夜。わにわにはどこかに向かうみんなのあとについていきます。橋を渡ると、なんとそこはたくさんの屋台。大賑わいの縁日が行われていました。綿飴屋さん、お面屋さん、金魚屋さん。一軒一軒のぞいて、ヨーヨーを買って、大きな花火を見て...。夏祭りをひとり満喫するわにわにの姿が見ていて微笑ましい夏の夜の絵本。露店や花火など、賑やかなお祭りの描写にワクワク。日本のお祭りっていいですね。 

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『うみべのおとのほん』マーガレット・ワイズ・ブラウン 作/レナード・ワイズガード 絵/江国香織 訳(ほるぷ出版)
おおきなセイルボートにのって海にやってきた子犬のマフィン。耳をすませると、いろんな音が聞こえてきます。「それは、どんな音?」。シンプルな絵と一緒に「どんな音?」という問いかけに、海で聞こえるであろう様々な音を想像して楽しむ絵本です。

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『オセアノ号、海へ』アヌック・ボワロベール&ルイ・リゴー 作 絵/松田素子 訳(アノニマ・スタジオ)
ストーリーだけでなく視覚的にも楽しい海と船のポップアップ絵本。オセアノ号の冒険の旅が海の上と海の中の2層に分かれて進行していきます。ページによって飛び出し方が違ったり、隠れている場所があったりと、細部まで美しく作りこまれています。海の美しさや厳しさ、豊かさなど、様々な海の表情を楽しめる1冊。

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『めっきらもっきらどおんどん』長谷川摂子 作/降矢なな 絵(福音館書店)
個性的でどこか愛らしいおばけたちが出てくるおはなし。
お社にやってきたかんた。そこで出会ったおばけの三人組。かんたはおばけたちとたくさん遊んで楽しいときを過ごしますが、遊びつかれておばけたちが眠ってしまうと、心細くなって思わず叫びます。「お・か・あ・・・」...。スピード感のある展開が魅力的な夏の冒険物語。不思議の世界を満喫して、ちょっとさびしくなり、お母さんのことを思い出したところで現実の世界に戻ってくる、まさにファンタジーの王道。

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『mommy?』アーサー・ヨーリンクス 作/モーリス・センダック 絵/マシュー・ラインハート 紙工作(大日本絵画)
『かいじゅうたちのいるところ』のモーリス・センダックのイラストによるポップアップ絵本。おばけやしきに迷い込んだ赤ちゃんが「mommy?」とママを探しながら、ミイラやフランケンシュタインなどのモンスターと次々遭遇します。見た目はちょっと怖いモンスターたちですが、赤ちゃんはへっちゃら。モンスターたちの方がむしろ赤ちゃんに振り回されているようです。最後のどんでん返しにもびっくり!魅力あるモンスターがたくさん登場するゆかいで素敵なしかけ絵本です。

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もうすぐ夏休み。どうぞたくさんの絵本をお楽しみ下さい!
  
 
 そして、夏休みといえば小学生にとっては「自由研究」「工作」の季節。ちょっと変わったおもしろ工作や実験の本、また、星や宇宙、科学の本などを集めました。見ているだけでワクワクしてきますね。おもしろいものを見つけて、ぜひ夏休みにトライしてみてくださいね。

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そしてもうひとつ。夏休みの宿題で忘れちゃ行けないのが「読書感想文」。恒例の「課題図書」も多数入荷しています。毎年、人気の作品は早々に売り切れてしまう課題図書。既に品薄のものも出てきました。ぜひお早め。「おはなしを絵にするコンクール」の本もご用意していますので、こちらもどうぞ。

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見ているだけでワクワクしてくる夏の絵本。
上記以外にもたくさんそろえていますので、ぜひお手に取ってごゆっくりご覧くださいませ。

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(津村)
 
 

 

バンビオのお店便り 7月第2週

毎日暑い日が続いております。3日程夕方にゲリラ豪雨のような夕立が降って「もう嫌だ―」と思っていましたが、夜涼しかった事を思い出すと、ここ数日の寝苦しい夜「夕立降って欲しいな」と、矛盾した願い事を、つい考えてしまいます。

 

今日も暑いですが、まずは今日の本棚より

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暮しの手帖社『家事じょうずの暮らし』パネル展が始まりました。一度雑誌が完売してしまい、開催が遅くなってしまいました。

ちょっとした、暮しの手帖社さんらしい、家事の工夫や楽しみ方が、写真多めで紹介されております。あと、NHKアナウンサーの有働さんのエッセイが掲載されていますよ。

つづきまして

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『コーヒーゼリーの時間』産業編集センター

『魔法のゼリー』主婦と生活社

 

暑くて食欲がない季節、ゼリーが恋しくなりますね。京都人だと「ソワレ」の美しい色合いに慣れ親しんだ方も多いのではないでしょうか。ああ、美味しいゼリーが食べたくなりました。

 

つづいては

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『ねてもさめても とくし丸』西日本出版社

とくし丸みたいな移動スーパー、きっと欲しいなと思っておられる地方の方多いと思います。私の実家は山の中で、車がないと生きていけない過疎地なので、両親が高齢で車が乗れなくなった時どうしよう、と思うことがあります。

『こんなまちに住みたいナ』晶文社

絵本の力でまちづくりができるなんて、素敵ですね。生きやすい「まち」はやはり、住んでいる方々の希望や愛着によってなりたつのだな、と感じる一冊です。

 

今都心では無人レジの実用化が進んでいますが、お買い物って、本来モノを手に入れるためだけの動作なのかな、と疑問に思います。ネットショップが普及して便利になりましたが、反面やはり実物を見て、人の手から渡されるお買い物の所作が心地よく感じる事もあります。

 

さいごに、夏休み間近という事で

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『夏の虫 夏の花』福音館書店

去年の夏、子どもが保育園で借りて大喜びした絵本です。夏はとにかく昆虫たちが羨ましいくらい元気です。考えてみると限りある寿命を一生懸命ひたすらに生きている姿でもあります。奥本大三郎先生の文章で、子どもにも解りやすく、面白く拝読しました。

 

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『問いつめられたパパとママの本』中公文庫

 

伊丹十三さんの文章はもともと面白いのですが、タイトルからわかる通り、かなりひねりの効いた、スパイシーな文章です。でも、子どもの質問って遠慮なしで、回答に困ることがよくあるんですよね。

夏休みこどもと触れあう事も多くなるパパさん、ママさんに読んでクスクス笑っていただきたい一冊です。

皆さま楽しい夏休みをお迎えくださいませ。

それでは、また。

 

バンビオ店 星山

 

 

 

2017年6月ランキング

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1  アキラとあきら(池井戸潤/徳間文庫)

2  劇場(又吉直樹/新潮社)

3  肺炎がいやなら、のどを鍛えなさい

  (西山耕一郎/飛鳥新社)

4  君の膵臓を食べたい(住野よる/双葉文庫)

5  今日の人生(益田ミリ/ミシマ社)

6  モデルが秘密にしたがる体感リセットダイエット

  (佐久間健一/サンマーク出版)

7  日本一楽しい漢字ドリル うんこ漢字ドリル(文響社)

8  サピエンス全史 下(ユヴァル・ノア・ハラリ/河出書房)

9  デザインのひきだし(グラフィック社)

10 続ざんねんないきもの事典(今泉忠明/高橋書店)

(集計期間 2017/6/1〜6/30)

 

2017年6月のランキングは以上のような結果となりました。

 

1位は『アキラとあきら』。

池井戸潤さんの最新刊がいきなり文庫で発売となりました。天才2人の「宿命」を描くヒューマンストーリー。 零細工場の息子・山崎瑛(あきら)と大手企業の御曹司・階堂彬(あきら)。互いに宿命を背負い、自らの運命に抗って生きてきた、生まれも育ちも違うふたり。やがてふたりが出会い過酷な試練に立ち向かいます。こちらは池井戸さんが10年以上も前に執筆し眠っていた作品だとか。7月9日からはドラマも始まり、これからますます話題になりそうな1冊です。

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5位は『今日の人生』。

益田ミリさんのエッセイが3ヶ月連続でのランクインとなりました。むなしい日も、幸せな日も、おいしいものを食べた日も、永遠の別れが訪れた日も…。何気ない日々のかけら、小さな出来事の積み重ねを描いた、ミリさんの人生がつまったエッセイです。中身もさることながら、装丁も素敵で存在感のある1冊。今なら再入荷したサイン本も残り僅かですがございます。欲しい方はお早めにどうぞ。

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7位は『日本一楽しい漢字ドリル うんこ漢字ドリル』。

テレビでも紹介され、「日本一楽しい漢字ドリル」として話題の小学生向けの漢字ドリルです。1年生から6年生まで計6冊の3018例文すべてに「うんこ」という言葉を使用するという強者。こんな例文なら、子どもが笑いながら楽しく勉強できると大人気です。タイトルと相反してその中身は、見やすくて書きやすい、新学習指導要領に対応したしっかりとした内容です。このドリルなら、夏休みの勉強もみんなで集まって楽しくできそうです。

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8位は『サピエンス全史 下』。

オバマ大統領やビル・ゲイツ、ザッカーバーグ、池上彰など、世界のリーダーや著名人に評価されているこちらの本がランクイン。世界50か国以上で200万部以上のベストセラーとなっています。NHK「クローズアップ現代」でも取り上げられて話題となりました。格差の拡大やテロ・紛争による分断と対立が進む混迷の時代を生き抜き、「幸福」をつかむヒントを探っていきます。人類250万年の歴史を斬新な視点で切り取り、現代世界を鋭くえぐった1冊です。

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以上、6月のランキングでした。

いよいよ夏本番!本格的に暑くなってきました。子どもも大人も嬉しい夏休みはもうすぐです。7月はいったいどんな作品がランクインしているのでしょうか。次回のランキングもどうぞお楽しみに。

 

(津村)