【絵本の棚より】「あめのひのえほん」フェア開催中です。

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連日暑い日が続いている今日この頃。皆様いかがお過ごしでしょうか?

当店の前の噴水広場では、たくさんの子どもたちが楽しそうに水遊びをする姿が見られるようになってきました。

 
夏が待ち遠しいですが、その前にくるのが梅雨。梅雨の季節になりました。外で遊びたくても遊べず、家の中で過ごすことが多くなるであろうこの時季。ジメジメ&ムシムシして気分も鬱々となりがちですが、そんな気分をがらっと変えてくれるのがこの季節の絵本です。
 
当店で現在開催中の「あめのひのえほん」フェアでは、お天気や雨、雲、虹、カエルなど、この季節にちなんだ絵本を集めています。文字がなく絵だけでみせる絵本や、色彩豊かな美しい絵本も多いこの季節の絵本は、親子でゆっくり楽しむのはもちろん、大人の方にもおすすめです。
 
以下、ピックアップしてご紹介します。
 
 
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★『雨、あめ』
ピーター・スピアー作・絵
評論社
  
雨の日の楽しさや美しい世界が絵だけで描かれた字のない絵本です。
レインコートを着て雨のふる庭へ飛び出していく喜び、クモの巣に光る雨のしずく、水たまりに広がる波紋、びしょびしょの体をふいて温かい飲み物を飲む瞬間、雨上がりの庭の澄んだ空気etc...。 ページ細部まで雨の日の楽しさや美しさに溢れていて、その生き生きとした鮮やかな世界が目に飛び込んでくる1冊です。
 
 

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★『あめ ぽぽぽ』

ひがし なおこ 作/きうち たつろう絵

くもん出版
 
小さいお子さまから楽しめる、雨の日の様子をリズミカルに描いたおはなしです。
ある雨の日、ぼくはママといっしょに公園に出かけます。 ぽぽぽ、さあさあ、ぴとぴと、じゃくじゃく、きらきら…。まるで雨粒が語りかけてくるよう。歌人の東直子さんが豊かな雨の世界をリズミカルに言葉で紡いでいます。雨の日の音や匂い、感覚を思い出して心地よくなります。読んだ後は雨の中を歩いてその世界を楽しみたくなる1冊です。
 
 

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★『ちいさなくも』
エリック・カール作・絵/もりひさし訳
偕成社
 
『はらぺこあおむし』でもおなじみのエリック・カールの美しいコラージュ絵本です。空を漂う小さな雲が、羊になったり飛行機になったり…。雲の移り変わる姿を子どもの視点で描いた1冊です。
 
 

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★『ぞうくんのあめふりさんぽ』
なかの ひろたか 作・絵
福音館書店
 
ご存知『ぞうくんのさんぽ』シリーズから。
雨が降ってもごきげんなぞうくんが、かばくんを散歩に誘います。「池の中ならいいよ」と言われ池の中を散歩しますが、どんどん深くなり困るぞうくん。そして、わにくん、かめくんと、次々友だちがやってきて…。ほのぼの&おっとりしたぞうくんと一緒に、雨を浴びながら散歩している気分で読み進められる1冊です。『ぞうくんのさんぽ』と同じ、お決まりのラストに思わず笑ってしまいます。何度読んでも楽しい定番の1冊です。
 
 

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★『あまぐもぴっちゃん』
はやしますみ作・絵
岩崎書店
 
当店でおはなし会やワークショップをしていただいたこともある、はやしますみさんの絵本です。
台風の日の翌朝、庭の木に雨雲の子どもの「ぴっちゃん」がひっかかっていました。ぼくと弟はぴっちゃんと楽しく遊びますが、ある日また台風がやってきて…。ぴっちゃんが空へ帰っちゃう!?少年の楽しい夏の日を叙情的描いた美しい絵本です。
 
 

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★『だるまちゃんとかみなりちゃん』
加古里子作・絵
福音館書店  
 
ご存知、だるまちゃんシリーズからこちらを。
小さなかみなりちゃんが空から落ちてきました。かみなりちゃんと仲良くなっただるまちゃんは、迎えにきたかみなりどんに連れられて雷の国へ。雷公園のプールで遊んで、雷町稲妻通りゴロゴロ番地のかみなりちゃんのうちへ行って・・・。細部まで細かく描きこまれた絵が何度見ても楽しい1冊です。
 
 

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★『みずたまりぼっこ』
すずき はつえ 作/おくはら ゆめ絵
ひさかたチャイルド
 
男の子と水たまりが友だちになって遊ぶ様子を描いたユニークなおはなしです。
雨上がりの公園で、かんちゃんは大きな水たまりを見つけます。すると水たまりの中にくりっとした目があらわれ、水の中から水しぶきといっしょに「みずたまりぼっこ」という名前の男の子が飛び出してきます。そのまま2人は公園を走りまわったり一緒に遊びますが、水たまりが小さくなってくると「みずたまりぼっこ」はあわてて走り出し、そして・・・。擬音を用いたリズミカルな言葉といきいきとしたイラストで描かれた絵本。雨上がりの水たまりをみるのが楽しくなる絵本です。
 
 

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★『おんなのことあめ』
ミレナ・ルケショバー 作/ヤン・クドゥラーチェク 絵/竹田裕子 訳
ほるぷ出版
 
女の子と雨のやさしい交流を描いた、チェコの人気絵本作家によるおはなしです。
外を歩いていた女の子が雨に出会います。雨は女の子と一緒に遊びたいのですが、女の子が家に入ってしまって置いてけぼり。雨は悲しくてしくしく泣きながら女の子を探し回ります。そこへレインコートを着た女の子が再び現れて・・・。
雨粒ひとつひとつまで丁寧に描きこまれたとても美しい絵に釘付けになります。ページをめくるたびに変化する雨の色彩が、雨の気持ちを表情豊かに表しています。雨を避ける人や動物とは対照的に、雨を喜ぶ生き物たちのいきいきとした姿も印象的です。女の子目線ではなく、雨目線ですすむお話も新鮮です。雨の日の美しさを教えてくれる絵本です。
 
 

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★『アルマくん カエルになる』
片山 令子 作/広瀬 ひかり絵
ブロンズ新社
 
小さなカエルたちが主人公のおはなしです。
おたまじゃくしのおっぽがのこった小さなマルマくん。うまく泳げなくて泣いていると、はすのバスに乗ったがま先生がやってきて特別授業をすることに。うきわと水中めがねを装着して泳ぎ方をならい、少しずつ泳げるようになります。アルマくんがゆっくりゆっくりかえるになるまでのお話で「だいじょうぶ、ゆっくりでいいんだよ」ということを教えてくれる温かい絵本です。子育て中のお父さんお母さんにも読んでほしい1冊です。銅版画でできた美しい絵もとても素敵です。
 

 

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以上、いかがでしたでしょうか?
 
お家の中で過ごす梅雨の季節をぐんと楽しくする「あめのひのえほん」。 
上記以外にもたくさんご用意しています。
ぜひお手に取ってご覧ください!
 
 
(津村)

 

2016年4月 月間ランキング

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1     羊と鋼の森(宮下奈都/文藝春秋)

2  わたしのじてんしゃ(益田ミリ・平澤一平/ミシマ社)

3  夢幻花(東野圭吾/PHP文芸文庫)

4  幸せになる勇気(岸見一郎/ダイヤモンド社)

5  おやすみ、ロジャー(カール・ヨハン・フォルセン・エリーン/飛鳥新社)

6  戦国時代のサバイバル(トリル・チームガリレオ・河合敦/朝日新聞出版 )

7  嫌われる勇気(岸見一郎/ダイヤモンド社)

8  天才(石原慎太郎/ダイヤモンド社)

9  君の膵臓を食べたい(住野よる/双葉社)

10 はやくはやくっていわないで(益田ミリ・平澤一平/ミシマ社)

 

(集計期間 2016/4/1-4/30)

  

 当店4月のランキングは以上の結果となりました。

 今月のランキングは先月ランクインしていた作品がなんと6作品もそのままランクインするという結果でした。ロングセラーになりそうな予感...!

 

 1位は『羊と鋼の森』。

 2016年の本屋大賞で1位に輝いたこちらの作品が当店でも1位となりました。

 ピアノの調律に魅せられたひとりの青年が、調律師として人として成長する姿を、優しく静謐な文章で綴った物語。調律という職人仕事に懸命に取り組む主人公の心理がとても丁寧に描かれており、読んでいくうちに調律の深い深い世界に引き込まれます。内容だけでなく、文章そのものがとても透明感に溢れて美しく、読んでいるあいだ中、ピアノの音色が聞こえてくるようでした。読後は、なんとも優しくて清々しい気持ちにさせられ、久しぶりにピアノに触れ、ピアノの音を聞きたくなりました。静かで凛としたピアノ調律の世界、まだの方はぜひ味わってみてください。

 ちなみに、本屋大賞とは、全国の書店員が今いちばん売りたい本を選び投票する書店発信のランキングです。2004年にスタートし、今年で13回目になりました。実際に本を売る立場の書店員が選ぶ作品ということで注目を集めています。今年は1位が上記『羊と鋼の森』で、当店で9位にランクインしている『君の膵臓をたべたい』(住野よる/双葉社)が2位、『世界の果てのこどもたち』(中脇初枝/講談社)が3位という結果でした。直木賞や芥川賞などとはまた違った作品が並ぶ本屋大賞、ぜひチェックしてみてください!!

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 6位は『戦国時代のサバイバル』。

 子どもたちに大人気のサバイバルシリーズから、歴史シリーズが登場しました。3月にその第1弾として弥生時代、戦国時代、幕末の3冊が同時に刊行されましたが、当店では戦国時代がダントツの人気でした。戦国時代にタイムスリップした現代の小学生たちが、織田信長や武田信玄などの戦国大名と出会い、歴史を学んでいきます。フルカラーで読みやすく、小ネタも満載!歴史が苦手なお子さまでも楽しく読める1冊です。5月には飛鳥時代が発売され、今後も続々と時代別に発売される予定です。先行予約や全巻購入の方には嬉しいプレゼントもあるとのこと。親子で、家族で一緒に、楽しく歴史を学べる1冊です。

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 10位は『はやくはやくっていわないで』。

 2位の絵本『わたしのじてんしゃ』とともに、益田ミリさんと平澤一平さんコンビの絵本2冊がランクインしました。4月におふたりをゲストにお迎えして開催したスペシャルおはなし会は、たくさんの方にお越しいただき、おかげさまで大盛況!(イベントの様子はこちらから)。また、パネル展ではたくさんのちびっ子たちがオリジナルのお絵描きを披露してくれたおかげで、当店オリジナルのにぎやかなパネルが完成しました。みなさんありがとうございました!

『はやくはやくっていわないで』は子育て中のおかあさんにぜひ読んでいただきたい絵本。ついつい言ってしまう「はやく!」の言葉。タイトルだけでドキッとさせらます。読めば、自分の子育てを振り返りつつ、きっと子どもに対して、そして自分に対して、優しい気持ちになるはずです。ぜひお手に取ってご覧ください。

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 以上、4月のランキングでした。ゴールデンウィークもあり賑やかな雰囲気が流れる5月。いったいどんな作品がランクインしているのでしょうか。来月のランキングもどうぞお楽しみに!

 

 

(津村)

5月のおはなし会を行ないました & 6月のお知らせ

毎月恒例のおはなし会を開催いたしました。

ぽかぽかを通り過ぎて暑いぐらいの日でしたね。

半袖のお客様もいらっしゃいました。

 

===プログラム

てあそび 「はじまるよ」

 

絵本 『しろくまちゃんのほっとけーき』 若山憲/こぐま社

絵本 『クッキー・サーカス』 たむらしげる/復刊ドットコム

絵本 『せんたくかあちゃん』 さとうわきこ/福音館書店

絵本 『ないしょのかくれんぼ』 ビバリー・ドノフリオ文/

                バーバラ・マクリントック絵/

                福本友美子訳/ほるぷ出版

===

 

今日も「はじまるよ」のてあそびからおはなし会はスタート。

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「手はおひざ~♪」

さて、今日はどんなおはなしが待っているでしょう? 

 

最初の絵本は『しろくまちゃんのほっとけーき』。

しろくまちゃんがおかあさんと一緒にホットケーキを作ります。

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擬音語がたくさん出てくるのも、この絵本の楽しいところ。

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できあがったホットケーキはお友達のこぐまちゃんと一緒に食べます。ふわふわのホットケーキ、とってもおいしそうでした。

ホットケーキを誰かと一緒に作って、食べたくなる絵本でした。もちろん、後片付けまで一緒に!

 

2冊目の絵本は『クッキー・サーカス』。

2冊続けておいしそうな絵本。ぼくが作ったクッキーを焼いていると、オーブンの中から音楽が・・・。

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まさかクッキーが本物のサーカス団になるなんて!

クッキーの甘い香りが漂ってきそうな、楽しい絵本でした。

 

お菓子にちなんだ本の紹介もしてくださいました。

『クマくんのおめでとうクッキー』 柳生まち子/福音館書店

『デコを楽しむ カップケーキ クッキー』 Doze Life/池田書店

 

3冊目は『せんたくかあちゃん』。

今日は母の日だということで、「お母さん」が出てくる絵本です。

なんでも洗濯してしまう、「せんたくかあちゃん」。

服はもちろんのこと、イヌ、ネコ、ソーセージ・・・。

なんと、かみなりさままで洗濯してしまうのです!

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洗濯したあとのような、すがすがしい気持ちになれる絵本です。

 

最後は『ないしょのかくれんぼ』。

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マリアとネズミのネズネズは同じ家に住む、ないしょのおともだち。

寝る準備をおえて、2人はママを呼びます。

「ママ!」「マーマー!」

しかし、ママからの返事はありません。

いったいママたちはどこへ行ってしまったのでしょう?

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細部まで丁寧に描かれた絵もこの絵本の魅力です。

さあ、ママたちは見つかるでしょうか?

 

今月のおはなし会はこれでおしまい。

6月はどんなおはなしに出会えるでしょうか。

皆様のご参加、お待ちしております!!

 

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6月のおはなし会

12日(日)午後時から(参加自由)

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(大川)